エピローグ

 今日も、古墳中学校には笑顔が溢れています。

 だって、今は給食の時間!

学校唯一の楽しみと言っても過言ではありませんものね!


 窓の外に目を向ける女庭メオは、空に浮かぶ雲を見つめて深い溜息をつきながら呟きました。

「ねえ、ハオちゃん? アナタはどうして……」

 つい、言葉が詰まってしまった様です。

メオちゃんは視線を教室に戻すと、そこには…


「カレー美味いんだよぉおおおお!!」

あらあら、ハオちゃんが給食のカレーを貪り食っています!!


「…もっと上品に食べられないのかしら?ですわ?」

 そう言ってメオちゃんは更に深い溜息をつきました。


 ……え? 何故、ハオちゃんが居るのかですって?

 そりゃ、そうでしょう?

ハオちゃんはカンジョウ(魔力)の根源を食べたのですよ?

 これで、元気も食欲も倍増。あと数千年は生きられるでしょうね!


 おやおや、給食の時間にも関わらずハオちゃんに来客の様です。

「ちょっと、ハオちゃん。なんでウチのクラスで余ったカレーまで欲しがるのよね? とんだゴウヨクよね」

 コズエちゃんが、カレーの残りを持ってきました!

 ヒロインへの貢ぎ物ですね!!


 おや?もう一人、コズエちゃんの後ろにいますね。

 その人物に女子の視線が集まり、黄色い声援が教室を埋め尽くしました。

「はにわハオ。全く、我に残ったご飯を持ってこいとはどういう事だよ?」


 イケメンの、反夢 螺毘くんですね!

彼は囚われていた思念から解き放たれ、今はこうして古墳中学校の生徒です!

 そして、助けてくれたハオちゃんにゾッコンの様ですね!

「違います」


「ハオちゃん、給食の後は体育ですわ。そんなに食べると、動けないですわよ?」

 メオちゃんの言葉にハオちゃんは人差し指を横に振りながら不適な笑みをかべて言いました。


「アッシはハオちゃん。埴輪だよ! 心配ご無用だよ!! お腹の中、く•量•多•胃酸!!」


「何を、訳がわからない事を言ってるのですわ?!」


 彼らにとっては、何ら変わりのない日常。


 でも、その中で培われた友情や愛情は、

将来、他人に与える事ができます。


 だから、特別じゃなくてもいい。


 読者の皆様も、その日々を、楽しく愉快に過ごしてくださる様に願いを込めて。



「これで終わりだよ!! 笑ってくれてありがとうだよ!!」



       ➖Fin➖

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【完結編】3rd season 埴輪なアッシはハオちゃんだよ! なかと @napc

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