応援コメント

光となる」への応援コメント

  • 10年、ちゃんとマジーグさんが生き延びてくれることをどんなに祈ったか……本当に良かった!!!(*'ω'*)
    前にアネシュカさんが描いた庭に二人が並んでいる絵が、こうして未来で叶って、とても嬉しいです。

    マジーグさんを待っている間もアネシュカさん自身も絵に没頭してしっかり成長して10年後にマジーグさんと再会できて、10年はものすごく長いけれどきっとこれから二人はもっとずっと長く一緒に居られると信じています(*ˊᵕˋ*)

    おめでとう!!!!

    作者からの返信

    みつなつさま

    ここで第一部のフィナーレです。
    光に満ちた結末が書けてほんとうによかったなぁ……と読み直すたびに思います。ほんと、「おめでとう。アネシュカ・マジーグ!」という気持ちで書きました。
    アネシュカがあの絵の通りの庭を用意して10年待っていた、というのも……そりゃマジーグ泣いちゃうでしょうに。

    第一部、読み通して頂きほんとうにありがとうございました!

  • 読了いたしましたー!!わああ、「なんであんたずっと音楽きいてるの」「小説だよ」のやりとりを色んな親族と複数回繰り返しつつも読み通してよかったあああ!!!!。゚(゚´ω`゚)゚。(だから滑り込みはやめろと)
    用事が大体終わったので、最後の感想だけはじっくり書けそうなのも嬉しい♡

    ロウシャルが生きていたってことはファニエル先生…⁉︎と思ったらやっぱりでしたね。でもそれが最終のからくりでもなんでもなく、むしろ彼の行動にはやっぱり難しい所が多くて最後までドキドキしっぱなしでした。これだけ賞賛を浴びたひとが今更初心に戻って孤独に絵を描けるだろうかと思いつつ、ファニエルが辿り着いた境地は表現者にとって究極のエデンなのかなとも思えて。アネシュカへの嫉妬の正体は彼女の凄まじい画力や伸び代ではなく、そのまっすぐな情熱と自分が失った自由への羨望だったのかな…。たしかに小説も絵も、手元でひとり創っている時が一番輝いてますものね。ひとたび世に出せば(ネットにアップすれば)勝手に値札がかけられてしまうけれど、本当に大切なのは作り手が作品を信じ、その世界に飛び込んで思い切り想像の翼を伸ばすことなのかもと思えました。

    アネシュカとマジーグもよかった、本当によかった〜!!。゚(゚´ω`゚)゚。閣下の宇宙で一番ぴゅあな告白に私の心中の乙女はキャーキャー言いながらピンクのサイリウムを振りまくってましたが、そのあとのアネシュカちゃんによる男前お預け宣告に、んぐぅ10年…!!そうかプロローグ……!!!って転がりました。でもそういうのだいすき!!トルトくん残念、飲もうぜ!← タラムさんもナイスアシストばかりで、こういう副官ポジだいすきっ♡皇帝と女王陛下も過去にいろいろロマンスがあったようで…。今度は2人とも田舎の幼馴染とかに生まれて幸せになって…(´;ω;`)

    10年経ってもアネシュカはアネシュカのまま美しい心を持ち続けてるのだろうなと思うのですが、きっとこの物語は「15歳の少女」であった彼女にしか成し得ないものだったのだろうと思います。若さゆえの無垢、恐れも媚びも知らないゆえの尖った勇気、駆け引き皆無な燃え盛る情熱と感情の爆発。そのどれが欠けても閣下の冷え切った心を温めることはできなかったでしょうし、ひいてはファニエルの閉ざされた心に光を差し込ませることはできなかったと思います。歳の差なんてふたりには瑣末な問題!ようやく無事に会えたのですから、ささやかに愛を育んでいってほしいですね。

    それにしても、絵を通じてひとを救うって素敵ですね。核爆弾の起動を阻止して国ひとつを救う!みたいなわかりやすい絵面じゃないのに、むしろそのひとの人生を救うという意味ではもっと大きな効果があって。腕によってはもう失くしてしまったかつての人や景色をキャンバスに甦らせることもできると思えば、写真がない舞台においては魔法に近い奇跡みたいなものですよね。それを支えるのが絵師たちによる毎日の地道な研鑽なのも泥臭くて良いです。私も毎日毎日絵を練習してます!ってわけじゃないので、アネシュカたち本当の芸術家の努力には頭が下がる思い…!(本気になるからファニエルみたいな闇が生まれることもあるのでしょうが)……もしかしたら本当に画神に愛された人間には、練習や研鑽すらも心から楽しいのかなと思うと少しゾッとしちゃうので、私は画家タイプではなないなあと思ったりしちゃいます(デッサンの授業は大嫌いでした笑)

    タイトルが示す「天」や「光」というワードにも色々と考えさせられます。「天」は言葉通りの、女神たちが暮らす天上の世界…ヒトには決して届かない楽園、あるいは狂おしいほどに欲するもの。そしてファニエルには触れることのできない「愛」が満ちている場所。「光」はアネシュカたちの視点から見ると、いがみ合っていたふたつの国出身のふたりが夫婦になることで、平和へ向かうひとつの力になったかのようなワードだなって…。名作には必ず複数の解釈がつきまとうように、この作品におけるこのタイトルの受け取り方も読者によって分かれるのではないかなと思いました(私がちゃんと気づけないだけかも…勝手にすみません)

    かっこいいまとめで締めたかったのですけど、先生の言う通り、芸術や人間は簡単には理解できないもので。そのどうにもならないものを抱えて突き進んだり迷ったりして、折れたり曲がったりしながらもまた立ち上がる…。全然楽じゃないけど、それがまた面白い物語を生むのだなと突きつけられた気がしました。総じて全キャラすきです!!笑

    1年を振り返る日である今日読めてよかったと思えるお話でした。私も新年、気持ちを新たにアネシュカみたいに創ることを楽しんでやっていこうと思います。公募チャレンジ、良き結果になるよう応援しております!長々と失礼しました〜〜!!

    作者からの返信

    ぶんさま

    (再公開しましたので非公開前にいただいてたコメントに返信しますね!既に別口でお送りしてあるやつですが)
    改めて、年末で非公開ということで忙しいなか焦らせて読了いただき、本当にありがとうございました。わたしの昨年後半すべてを賭けて書いた作品なので、ぶんさんに読んでいただけたのはたいへんうれしくも、申し訳ない気持ちでいっぱいです。今後はこのようなことをしないように気をつけますね…。

    恋愛ファンタジーに見せかけて、芸術とか、それに対する人の在り方とかを書いてみた作品でした。丁寧なご感想ありがとうございます。

    まずはアネシュカとマジーグにきゅんきゅんしていただけて本当に良かった…!閣下のピュアな告白にピンクのサイリウムありがとうございます!その挙句お預けくらって、その末に安堵のあまり寝ちゃう男ってなんなんでしょうね。かわいいというか、加齢ですか?と問いただしたくなるというか…。起きてから「あと10年会えないのに、なんで俺寝たかな?!」って脳内で絶叫したと思います…。それもまたカワユイ。

    アネシュカの年齢を15歳にしたのは「年の差ありすぎるかなぁ」と躊躇したのですが(これでも)ぶんさんの仰ってくれたように「15歳の少女」だからできたこと、というストーリー展開にしたかったので結果オーライだと思えました。その辺を汲み取っていただきほんとにありがとうございます。嬉しかったです。

    タイトルの天と光、いろんな捉え方ができると思っているんですけど、わたしのイメージでは、天ってマジーグやファニエルからしたら任務の成功や絵での成功だったりしていて、そういう社会的成功を求めて足掻きつつも希望を掴めない男たちの姿を表して「天を描けど、光なお遠く」ってしたんですね。それを、なんの権威もない15歳の少女の情熱が変えていく話にしたかったんです。アネシュカにしがらみと思惑に満ちた世間をぶち破っていただきたくて。
    だから「15歳のアネシュカ」にはいろんな希望を託しました。それが伝わったようで本当によかったです。

    ファニエルが最後にたどり着いた境地、あれは確かに究極のエデンですよね。ぶんさんのご感想にうんうん頷いてしまいました。ファニエルについては、物書きとしての表現者の自分の心情をなぞるように、書いていったので、自分もそうありたい、という願望はとても反映されていると思います。「勝ち負けなんてない、いちばん大切なのは心が自由であること」っていう彼の独白はまさに本心で。

    だけどそうはいかないのが現実だということも頭ではわかっていて。外に出して仕舞えば、色んな評価がつきまとい、それに苦しめられる。まさにわたしがそうなので。それでもどこかで、自由であることを大切にしたい、そういう気持ちを文で留めておきたくて、ファニエルにあのセリフを言わせました。

    ただ、書き手のなかでもファニエルという人間はよくわからないところがあって。ラスト、彼は果たして本音を話していたのか、という疑問は自分の中でもあります。彼はそう簡単に自分の人生と和解できるような人間ではない描き方をそこまでしてきましたから。彼のなかでは安堵と虚無感、脱力感が同居しているような状態だと思うのですよね。だから「アネシュカは余計なことをしてくれた」というセリフが本音の本音なのかもしれない。

    そのうえで、彼はマジーグに直接的にではないけど「自分は天を描けても、人間を愛することはできない」と告白しているんですよね。このへん、芸術を極め、その作品で人を感動させたり癒しながらも、芸術家本人は救われ癒されることがない、という皮肉があって、なんともやるせないなと思います。

    わたしはどんな話でもハピエンでも、読後にズンとお腹に残るような「人間のままならなさ、やるせなさ」を書き残したいと思っているんですけど、今回は、このファニエルの複雑な心情なのかなと思ってます。

    サブキャラで言えば、タラムの「師匠であり従者であり監視役」という複雑な立ち位置とかもそうですね。
    トルトくんに関しては…「お前結局好きなのかよ!」ってラストになって欲しかったので言及うれしいです。この作品でいちばん報われなかったの、トルトくん説。

    なんかとりとめなく書いてしまいましたが、わたしにとってもこの作品は、自分の表現者としての考えや立ち位置を改めて考えるきっかけになった得難いものでした。それに、こういったご感想をいただけることで、より思いを補完することができています。幸せなことだと思います。重ね重ね、本当にありがとうございます。


  • 編集済

    物語構成とテンポが良く、読後1本の映画を観終わったような気持ちになりました!
    怒涛の展開の中で彼ら彼女らの葛藤を追体験し、ラストを読んでから序章の「遠き慕情」を読み返すと、ああ感慨深いものが……。

    アネシュカちゃんがとてもまっすぐな子で、読者が言いたいこと・思っていることをストレートに代弁してくれるのが読んでいて気持ちよかったです。マジーグとの対話・場面では、特にその良さ・対比が際立っていて感動しました。自分の性格がアネシュカに近いのもあって、よりスラスラと読めた気がします(ここは人によってそれぞれ感じ方が変わりそうな感想…!)
    マジーグは最初「げ、占領国のやつだしイヤな奴か!?」と思ったけれど、彼の言動や考え方からすぐに「実直で誠実な人」というのが分かって、その後はひたすらに読んでいるこちらも情緒が色んな意味で「ウァァッァ…!」の連続でした。
    そしてファニエルさんよ……「天才が悩めるスランプ中って感じかな?」なんて軽い気持ちで読んでいたら、そんなレベルではない嫉妬や渇望があふれ出し始めて、こちらも目が離せない存在でしたね。「妾になってしまえば…」の台詞では思わず背筋がゾワッと。

    あとは戦記モノが好きなので、ロウシャル将軍が生きていたという展開や、ファニエル先生の資金横流しの件は、各国各人の思惑が交錯している感じが面白く、とても高揚感がありました。物語後半の展開の畳み掛け方と言いますか、駆け抜け感が素敵で、一気に最後まで読み進めちゃいました。

    ここからはやや、個人的な主観の強い感想です。
    私もアマチュアながら絵描きとして「自分の人生・生きざまの軸として『描く』『創る』」がある(と思う)ので、アネシュカのまっすぐで屈託ない情熱には強いシンパシーを感じつつ、同時にファニエルの言語化しがたい葛藤にも、共感できる部分があるなぁと実は思いました。なんていうのかな、価値とか倫理観とか善悪とか、そういうものは全部取っ払っちゃって、自分のその時の高揚感を優先したいというか、自分の内なる感覚、欲求のみを爆発させたい…みたいな感情って、自分もあるなぁ……と。芸術家として死ねれば本望、っていう言葉がシンプルだけど一番しっくり来るかな。でもファニエル先生自身が「簡単に理解されたくない(要約)」と言っていたように、すごく複雑な感情なのかな、とも思うので、シンプルに理解した気にならないでおこう、と思ってます。

    芸術作品自体(その作品の美しさや雰囲気)が人々の心に勇気をもたらしたり、あかりを灯したりすることもあるし、何より制作・活動を通じての心の通い合い・触れ合い・足掻き前を向こうとすることこそが、心を動かす。『てんえが』で新たにその観点に気付いた…というより、「より再確認できた」というのが実直な感想です。

    本編だけではなく、他の方のコメントやレビュー、それらに対するよしのさんの返答も含めて、大変興味深く拝読させていただきました。みなさん言語化が上手すぎる…!
    年末最終日の駆け込み読了のため、咀嚼しきれないままのややパッション優先な感想で申し訳ないですが、応援の気持ちだけは精一杯込めて!!!!!!

    マジーグとアネシュカとのやりとりに、涙を流しながら読了させてもらいました。
    好きな場面スクショでたくさん撮ってあるので、いつかの機会に見せます!笑
    この作品が、また違った形・ステージで再びお目にかかれる日を楽しみにしています。

    作者からの返信

    琥斗さま

    いやあ!読了ありがとうございます!!大感謝です!
    そう、ここで序章を読み返すと「そういうことか」ってなるので、しみじみですね。しみじみ。文字数も多い話ではないのですが、それだけに一本の映画のような話の切り出し方を意識したので、「映画見終わったような」ってお言葉も光栄です。

    アネシュカのような直情型キャラはあまり書いてこなかったので、この作品は彼女を主人公にすることでとても新鮮に書き進められました。とにかくこの話は彼女の光が男ふたりの闇を変えていく話にしたかったので、彼女に希望の全てを託しました。彼女の光で男ふたりの闇もより深くなってくるので。アネシュカの青臭いまでの情熱をどう取るかでたしかに捉え方は違ってきますね。でも琥斗さんには響いたようでよかったです。
    マジーグの闇とファニエルの闇は、ぜんぜんタイプの違うものにしたかったのですが、特にファニエルの複雑骨折さは念入りに練って書いたので、ゾワァとなっていただいたのは本望です。
    主軸は恋愛ファンタジーなので、戦ものとしての描写バランスが難しく、特にロウシャルやギルダム帝国の思惑は書き足りないところがあったかなーと思っています。でもファニエルの資金横流しは話の肝ですので、高揚感を感じていただけて嬉しいです。

    琥斗さんの率直なご感想、恐れ入ります。仰ること、分かるような気がします。分かった気になってはわたしもいけないんですけど。アネシュカのまっすぐな情熱とファニエルの葛藤、それって表現者のなかでは両立するものなんですよね。ことに祖国の文化の改竄に厭わないで走ってしまうファニエルの姿は、わたしのなかにある「倫理や常識など、なにもかもなげうってものを書きたい」という欲求そのものです。でもそれって、外からは簡単に理解できないものだと思うんです、ファニエルの言うように。
    わたしはどんな作品でも「人間のままならなさ」をどこかに書き記したいのですが、この作品ではそれがここなのかなと思っています。理解されずともよい、でも人間のそういう面には目を背けないで欲しい、という。

    こういうこととか、琥斗さんが再確認してくださった心の動きとか、そういうことを読んだ人の心に残すものがたりであってほしいなと思います。ストーリーとしてはハッピーエンドですけど、ただ「よかったな、面白い話だったな」ではやはり終わってもらいたくなくて。読後、ズンとお腹に響くような重みを残す作品を、やはりわたしは書きたいのですよね。

    ほんとみなさんに、素敵なレビューやコメントを残していただけて、読み直すたびに幸せだなあと思います。でもそれは琥斗さんもですからね!ほんとうにありがとうございます!!好き場面のスクショ見せてもらうのたのしみにしています!

    いったん非公開にはしますが、どういうかたちであれ、この作品はまたみなさんのもとに戻ってきますので。できればその日まで、天を描いた彼女ら彼らのことをたまに思い返していただけるとうれしいです!
    心より感謝申し上げます。

  • いやもう…最高でした…私が求めていた話はここにありました、先生!!
    アネシュカの最後のエド呼びに、私も泣きそうになりました。マジーク、良かったね…あの絵に書いた未来を迎えられて本当に良かった…(´;ω;`)
    世界観からストーリーから、何から何まで私の好きなもので構成されていた最高の作品でした!もうこれは紙にして一生私の本棚に入れておきたいですつる先生!お願いします!!
    幸せになってからの二人も見たいので、番外編やその後のエピソードもお待ちしております!
    改めて、完結おめでとうございます。最高でしたーーー!!!

    作者からの返信

    結月花様

    いやほんともう……こちらこそありがとうございます。駆け抜けてくださって、本当にありがとうございました。
    あの絵の通りの風景用意して、10年を待ったアネシュカちゃん、そして名前で呼ばれたら、そらマジーグも泣いちゃいますよね……わたしも書きながら泣きました。
    そこそこマジーグのこの10年も過酷だったという裏設定があるので(なんせチェルデ制圧をほっぽって帰国したんだから投獄まで行かずとも、拘禁くらいはされたでしょうに……)そういうことも考えるとしみじみ……。渾身のハピエンでした。

    公開はあと数日ですが、またなんらかのかたちで花さんには読んで頂きたいです。どうぞそれまで彼女ら彼らの物語をたまに思いだしてくれればうれしいです!感謝を込めて!

  • トルトォー!!!(先にそっち)まあ恋ってそんなものです(何)

    おめでとう、アシュネカさん!あなたが彼をエドにしたんだよ!!
    おうちとお庭用意して待ってるお嫁さんつよっつよですよ。このパワーがあったからこそ救えたんでしょうね(*˘ω˘)
    情勢揺れ続けるチェルデ人とマリアドル人の夫婦。マジーグ閣下だった頃に彼はたくさん恨みも買ってますし、ふたりの道のりには困難が続きそうですが、一方で希望の象徴のようでもあります。願わくばこの光が絶えませんことを。
    読み甲斐のあるいい物語をありがとうございました!***

    作者からの返信

    ヨドミバチさま

    トルトー!!そう、ここではまず「お前結局好きになっちゃたんじゃん!」となって欲しいので、トルトへの言及、めちゃくちゃうれしいです(笑)この作品で一番報われなかったの、実はトルトくん説。
    はい、晴れて閣下は「エド」になれました。ようやっと総督でも将軍でもなく、ひとりの男として生きられるようになったんですよね。それも他でもないアネシュカのおかげで。仰るとおり彼はさんざ恨みも買っていますので、そう平穏にはこのふたり、過ごしていけないのでしょうが、それはそうとしてもわたしにとっては渾身のハピエンです。
    ラスト一文通り、「ふたりは希望という名の光」になれたので。ここはタイトルと引っかけて読んでいただきたいです。ラストが「光」だったとしたら、彼ら彼女らにとって「天」とはなんだったのか……ということを。

    お読み頂けて本当にありがとうございました。うれしかったです!心からの感謝をこめて。


  • 編集済

    まずは長らく最終話を放置してしまって申し訳ないです。作品に問題があったわけではなく、自分の何かのきっかけで文字を読む気がなくなると途端に読まない悪癖が出てしまい、全てのフォローしている小説を溜め込んでました。

    読んで最初に感じたのは安堵。

    穏やかなラストのせいもあるが、時間を開けたにも関わらず、引き込む力は欠片も変わらなかったこと。久しぶりに読んで、何も感じられなかったらという不安がなかったわけではないので。

    馬鹿馬鹿しい、全く馬鹿馬鹿しい不安でした。この、自分のペースで読んでも良いというのが小説の良さの一つとでも言い訳しておきますか。

    今は、美術でいうところ社会彫刻ぽいこと(人は少しの心構えを持てば生き様なす事全てが芸術活動となり得、文化はそれら無数の影響によってできるもので、それは人間を幸福にし得るみたいな考え、だったと思います。自分の解釈はかなりゆるふわなので違うかも)とか

    ロックってなんだろな反体制ってのは体制が俺たちを殺そうとするからの結果論であって多分本質じゃないよなー、厳しくても自分の生き方を貫く精神なのかなとか考えてます。

    俺にとっては、ファニエルが強すぎました。彼は彼自身の言うようにどうしょうもなく人間だったから苦悩して、そこを越えようともした。きっかけはアネシュカだったかもしれないけれど、あの火力を出すだけの燃料は彼がずっと抱えてたとしか思えないし、色々と強すぎるんだよなぁー

    ファニエルの生き方は紛れもなく芸術だと俺は感じたし、最後に彼の得た穏やかな幸福は結構色んな人に刺さるんじゃないかなぁと思ってます。

    素晴らしい作品をありがとうございました。良いお年をお迎えください。

    作者からの返信

    八軒さま

    最後まで読み通していただき、誠にありがとうございました。
    いえいえ、きっと非公開前にはお目通しくださると謎の信頼を持っていましたよ。なのでご感想ドキドキしながら読ませていただきました。

    ラブストーリーに見せかけて、人の生き様と歴史と芸術の在り方を絡み合わせて書いてみたかった作品なのですが、そう考えるとやはり、わたしの中でもファニエルの存在は大きかったです。メインふたりを食うような存在感が彼にはあったと思います。彼の行動はプロット通りではあったのですが、もっと資金横流しは愛国心によっていたりしていたのに、書いてみれば、彼にとってはセリフにあるように「絵のついで」でしかなかったあたりなど、とにかく、書き手の予想外の動きをするキャラでした。

    彼は神の世界である天を描いて、天才と呼ばれつつも、どこまでもそこには届かない人間だったと自覚して生きていたんだと思います。それゆえの後半の行動、そしてラストの独白なのだろうと。彼があのあとどれだけ穏やかに生きていけるかは難しいところですが、人間であることに納得してなんとか生き抜いていってほしいと思います。


    このたびも読んでいただき光栄でした!ありがとうございました!

    八軒さまも良い年をお迎えくださいね。


  • 編集済

    希望に満ち溢れたラストで良かった……!

    芸術は人を救うか?を問うこのお話で、もちろんマジーグにとってそれは是だったのですが。その上で、アネシュカの存在あってのことだと思ったりもしました。
    人を救う作品が、人を思う気持ちから生まれるならば、アネシュカの想いあってこそ。

    もちろん作品作者の意図せず、誰かを救っていても素晴らしいのですが。
    ファニエル先生の作品に救われた人も、たくさんいただろうしな……。
    でも芸術家自身が作品を創ることで救われる何かがあれば良いなあと思うので、彼が穏やかに芸術と向き合い過ごせていればいいなあと思います。

    芸術とロマンス、国家の騒乱が絡み合って織り成す物語、読み応えたっぷりでした。
    とても面白かったです!


    作者からの返信

    いいの すけこさま

    このたび読了ありがとうございました。芸術は人を救うか、というテーマでわたしなりに今の気持ちを書き出してみた作品、最後までお付き合いいただきほんとうに嬉しいです。
    マジーグを救ったのは「アネシュカの」芸術であることは間違いなくて、彼女が彼を救いたいというあればこその絵でしたので、アネシュカの想いあってこそ、というのは間違いないですね。
    となると、ファニエルはいったい誰のために絵を描いていたのか。自分のためか、国家のためか。それを考えると彼の悲哀が増すんですよね。もちろん彼の芸術はたくさんの人を癒したし感動させたのは事実なのでしょうが、それだけに。
    ファニエルの行く末に幸あれとわたしも願ってやみません。まだ若いし、おだやかな気持ちで芸術と向かいあっていって欲しいですね…。

    読み応えたっぷりとのお言葉、本当にありがとうございました!少しでもお心に残る作品であれば幸いです!