最強の犯罪者に刮目せよ

とんでもなく面白い。独創的であり、会話も上手く、物語の構成がプロのそれを思わせる。

解き明かされる巨大な謎、迫力のある戦闘シーン、登場人物は作中で間違いなく生きている。好みの問題もあるが、これほど素晴らしい小説を書店で買わずして読めるとは!

とはいえ、書籍化されたらすぐに買いに行く。作者には「小説家」としてこれからも活動をしてほしいからだ。近年の出版不況で、淘汰されてはならない小説だと思った。正直なところ、最近の商業作家にはどこか物足りなさを感じている。

リアリティを伴う小説が、少ないからだと思う。職業としては営業も致し方ないが、小説に対する熱意や「これだけは書きたい!」というアイデンティティを感じさせないものが多い。

その点、この小説には陶酔した。
書籍化を求む!

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