At a tea party late at night.
夜が好き。
静かで、学校や仕事を強制的に
させられることがないから。
太陽のスポットライトような光を
照らされる感覚を味わうことがないから。
明るい場所も好きだけど、
暗いほうがすごく落ち着く。
くらーい部屋で窓の外から漏れる光と青い空を
眺めるのがすごく好き。
そういう雰囲気で
気分によって変わる紅茶やお菓子を
いただくのが落ち着く。
ミルクを注いで蜂蜜を沈ませてくるくると
ティースプーンをまわす。
何も考えずに紅茶のあたたかさや味を
感じると、ぼーっとしてる時に
生ぬるくてどこか肌寒い水に
包まれてる感覚になる。
昔、苦いから飲めなかった紅茶だけど、
今は飲み方の工夫や時の流れで飲むことが
当たり前になるまで好きになってしまった。
味覚が変わったのを思い返すと
大人になってるんだなぁとつくづく思う。
そういえば高校に入学してから話していない
中学の友人達は元気かな。
プライベートでの関わりはなくともいつも私の
日常にいた中学最後のクラスのメンバー達。
苦手な教科の社会を根気強く私に教えてくれた
担任の先生や一年生から何気ない話でも楽しく
会話してくれた理科の先生。
ついこの間まで同じ場所で同じ光景を共にして
いたというのに他人に戻ってしまったようで、
物寂しく肌が夜風を纏う。
夜になるとどうしても物思いに耽ってしまう。
余計なことも大事なことも
全部同じおもちゃ箱に
入ってる感じで大事なことが見つからない。
こんな時に頭の片隅に放られていた
LINEの会話を思い出す。
話してたのに急に返事が来なくなったことへの
不安が蘇る。
一昨日まではすぐに返信きたのにな。
女友達とずっと電話して私のことは
知らぬフリ。
私じゃない誰かと。
ティーカップのお茶を啜る。
「あーあ冷めちゃった」
甘かったミルクが沈んで苦さだけが広がった。
そんな淋しくも感じる
真夜中のティータイムでの思考を
受け止めてくれるお供はずっと変わらない
自分自身で。
意味なんてものはない会話を綴る時間が
すごく、すごくすきできらい。
そしてお茶会が幕を閉じるお開きの言葉は
いつも、
「おやすみなさい」
幻秘色の空を見るべきは
我より外ならまほしからず
短編小説の広場 @ShobirDm
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