ハッピーカナダデー

Hugo Kirara3500

本編はこちら

 まだ日が明るい、午後九時すぎ、わたしは友達のベティちゃんの家に向かいました。電車とバスを乗り継いで彼女の家に着いて暫くの間リビングでお菓子を食べたりお茶をしていました。


 十時半を回って日も落ちて暗くなってきたので彼女の家の裏にある小高い丘に二人で向かいました。ここからはもうすぐ人で賑わう時期を迎えるロデオパークを見下ろせてその先にはダウンタウンのビル群の景色も楽しめます。わたし達は芝生の上にシートを敷いて座ってしばらく待ちました。

「ヒュルルル~~バーン!」

「始まったみたいだね」

ベティちゃんがつぶやきました。

「ヒューパンパン!」

花火は次々と打ち上がりました。

「シャーリーちゃん、見て見て」

大きい花火が上がって、ベティちゃんの声が弾みました。


 花火が打ち終わるとわたし達は人混みをかき分けて彼女の家に一旦戻ってから荷物を持って家に帰りました。たった十五分だけど、これこそ夏の風物詩でした。お姉ちゃんにも見て欲しかったなあ……

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ハッピーカナダデー Hugo Kirara3500 @kirara3500

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ