第11話「ノイチゴを求めて」

今日も村はいい天気だ

エルシーと朝ご飯を食べた

「今日の仕事は?」

「ジャムの納品依頼が雑貨屋さんからきてるわ」

「ジャムですか」

「ノイチゴのジャムの時期でね」

「はい、それで何を」

「山の中腹にノイチゴの群生地があるからお願いね」

「わかりました」

「それからジャム作るのも頼んだわよ」

「了解です、モーラさん」

「それじゃ、よろしくね」

また村を出て山を登る

「ノイチゴの群生地だって」

「そうにゃね、すごいにゃよ」

「エルシーがそういうなら凄そうだ」

「一面にノイチゴがなってるにゃ」

「去年も行ったの?」

「先輩冒険者と一緒に行ったにゃよ」

「ちゃんと先輩いたんだ」

「はいにゃ、今は独立したにゃ」

「エルシーは偉いね」

「にゃはは、そうかにゃ、そうかにゃ」

途中で滝に出くわす

「マールの滝にゃんね」

「ほへーえ」

「休憩にゃん」

「ふふふ、冷たくて気持ちいい」

水が霧状になって漂ってるから涼しい

こんないいところがまだあったんだ

山はだいぶ見知ってきたと思っていたのに

まだ知らないところもあるんだ

「はい、山登りにゃ」

「えいえいおー」

この前の廃鉱山ほどではないけど

思ったよりけっこう登ってきた

「わあっ、わあっ」

森から出た草原一面がノイチゴだった

「にゃ、すごいにゃんね」

「ほんと、ほんと、すごい」

「さあやるにゃんよ」

「うん、頑張ろう、エルシー」

「うにゃ」

ノイチゴを採って集める

すごい量だ

圧巻のノイチゴ畑に舌を巻く

たくさん採って下山する

村に戻ってきた

さてここからはクッキングです

ノイチゴを鍋に入れて煮詰めていく

砂糖はないので蜂蜜を入れる

蜂蜜もけっこうな高級品だ

「ぐつぐつぐつ」

「うにゃ、まだにゃ」

「待ち遠しい」

「焦っちゃだめにゃ」

「うん、わかった」

こうしてイチゴジャムが完成した

「モーラさんジャムできました」

「はい確かに、受け取りました、報酬渡すわね」

「ありがとうございます」

「味見したの? 美味しかった?」

「とっても美味しく出来ましたよ」

「それはよかったわ、ふふふ」

パンに塗って食べると美味しい

村にはパン屋さんが一軒だけある

続く……

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ボイスノベル『異世界JK冒険者』文字お越し 滝川 海老郎 @syuribox

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ