第10話「大蛇の報告」

第10話「大蛇の報告」(予告)

大蛇が出たことを報告に誰かが行かないといけない。

村長はその役割をエルシーと私に任命した。

ということで一番近くの町、トロリア町までお使いを

することになったんだけど……。

馬車を借りて街道を進んでいく。

道はぼこぼこしていてお尻痛い。

なんとかかんとか町までついて門を通った。

そして領主館へと行って領主様に報告書を渡した。

町に一泊してはじめての異世界での宿屋を体験。

翌日、街をゆっくり見る。

市場や路地、噴水広場。冒険者ギルド。

さらに次の日、また領主様に返信の手紙をいただいて

村に戻っていく。


第10話「大蛇の報告」

「エルシー、おはよう」

「カナデ、おはようにゃ」

今日も朝ご飯を食べる

素朴だけどけっこう美味しい

冒険者ギルド支部へ行こう

モーラさんだ、挨拶を交わす

「それで大蛇退治の件で領主報告がいるので」

「あ、はい」

「村長ちで詳細を聞いて町まで行ってほしいの」

「わかりました、ではでは」

「じゃあね、行ってらっしゃい」

ということで村長の家へ

「村長、おはようございます」

「エルシー、カナデ、おはよう」

「それでヘビ退治の報告ですか」

「そうそう、領主様に報告に行かないといけなくてね」

「エルシーとカナデにお願いするよ」

「わかりました」

「馬車は用意してあるから」

「私、運転できないけど」

「大丈夫にゃ、僕ができるにゃ」

「エルシーすごいね」

「にゃはは」

確かに村長の家の前に馬車があった

「では、行ってきます」

「おまかせにゃ、行ってきますにゃ」

「二人とも行ってらっしゃい」

馬車に揺られて移動開始だ

「けっこう揺れるね」

「そうにゃね」

「私村から出るの初めてだ」

「にゃはは、大丈夫大丈夫」

「ちょっと心配」

「平気にゃんよ、これくらい」

「どれくらいかかるの?」

「着いたら夕方かにゃ」

「そっか」

ガタガタ揺れる

見た感じの道はそんな悪くない

でもアスファルトじゃないもんね

しかたがない

「お尻痛くなってきた」

「にゃはは、頑張るにゃ」

「うん、頑張るね」

途中、馬車を停めて休憩する

「ふう、半分くらいかな」

「そうにゃんね」

また馬車で道を進む

昔鉱山もあったので街道じたいは悪くはない

田舎道ならもっと揺れると思う

「ドミドミドーラ、道を行くー♪」

珍しく暇なのかエルシーが歌を歌ってくれた

「荷馬車に揺られ、道を行くー♪」

ヤギが荷馬車で売られていく歌みたい

地球にも似たような歌があって懐かしい

夕方前、やっと町が見えてきた

「そこの馬車、止まれ」

門番さんだ、ここからがトロリア町だ

やっと到着した

そのまま小山の上の領主館まで行く

「マーサル村のエルシーです」

「迷子、あいえ、マーサル村のカナデです」

「トロリア領主、デール・アーデルハイドだ」

「領主様、大蛇が出たので退治しました」

「報告、ご苦労だった」

「はい」

「倒したのなら報酬を出さないとな」

「ありがとうございます」

「今晩は夕食にご招待しよう」

「ありがたく、いただきます」

「やったにゃ、いただくにゃ」

とまあこうなって夕食を食べる

久しぶりの御馳走だった

お肉、お肉、お肉だ

町に戻り、宿屋に泊まる

「私、異世界の宿屋さんはじめて」

「そうだったにゃね」

「ワクワクしちゃう」

「はにゃにゃ」

いい雰囲気の宿屋さんで一泊だ

そうして朝になる

「おはよう、エルシー」

「おはようにゃ、カナデ」

今日は一日空きだ

市場を見に行った、お店が並んでる

それから路地、いい雰囲気

噴水広場も見たよ、興味深い

それからギルドにも顔を出して

モーラさんからの今回の報告書を出す

「ふう、一通り見たかな」

「そうにゃんね」

「あとは?」

「防具屋さんとかにゃ」

「いいね、防具」

ちょっと鎧を見せてもらった

こんな感じ

「それから、あっそうそう、ベタさんち」

「神父さんかにゃ」

「そうだよ、町に住んでるんだって」

「そうにゃね」

日曜は馬で飛ばしてくるらしい

なかなかアクティブだ

「こんにちは、神父さん」

「エルシーさん、カナデさん、こんにちは」

「町に来たついでに挨拶を」

「ありがとう、元気にしてるよ」

ひと言ふた言、会話をして今日はお開きになった

また宿屋で一泊する

翌朝、領主様に再び謁見して返事の手紙を貰う

「ひう、これでお仕事はおしまい」

「そうにゃね、おしまい」

また馬車でコトコトと移動して村に戻った

続く……

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