走れ
涼
永遠
走れ、風の中を。いつまでも遠く。
倒れそうになるのを、必死で堪え、
私は、この道を永遠の結末として、
終わらせるつもりだ。
貴方に分かってもらおうなどと、
思った事は一度もない。これからだってない。
こうして、未来を信じてゆく事が、
とてつもなく、果てしない事だと、
それを知り尚、私は、風の中を走ってゆく。
向かい風。追い風。横殴りの風。
それは、間違っているのだと、
私が、間違っているのだと、
言っているのかも知れない。
それでも、走る事を止めない。
怖がりで、強がりで、寂しがりで……。
それを、どうして貴方が知っていると思えと言うの?
知らないなら、行く手を阻む、その手を離して。
私をゆかせて。
こんな
良いんだよ。知らんぷりして。良いんだよ。見捨てて。
私は、そう言ったね。
だけど、それを本当だと、私が信じて欲しかったと思う?
それを分かっていて貴方は、私を独りにしたの。
走れ。走れ。走れ。走れ。走れ。走れ。走れ。
貴方を永遠に忘れるために――……。
走れ 涼 @m-amiya
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