エピローグ
――きっかけは、いつだって君の放った一言だ。
「お互い十八歳になったら、僕と結婚してくれ‼」
君がそう言ってくれたから。
私は、君を一生愛することに迷いがなくなったんだよ。
本当は、少しだけ迷っていたんだ。
だって、私たちの関係がいつまでも続く保証なんてどこにもない。
今朝みたいな些細なきっかけで、私たちの関係が壊れてしまうことだって充分に考えられる。
だったら、やっぱり重すぎないほうがいいのかな……なんて迷いがどこかにあって。イマイチ吹っ切れることが出来なかった。
だけど、君が気の早すぎるプロポーズをしてくれたから、その迷いを吹っ切ることが出来た。
私たちは相思相愛で、絶対に離れることはないって思えた。
だから私は、君に一生重く接して、生涯愛し続けるって決めたんだよ。
愛する人に重く接しても咎められず、向こうも私のことを重く愛してくれる。
それは、私にとって最高級に幸せなこと。
――さあ、これから、私たちで最高に幸せな日々を彩っていこう。
まずは、手始めに。
「それじゃ、永遠の愛を誓い合ったわけだし、当初の予定通り、今日はギャルゲデートしよっか?」
「そういえばそういう話だったね……」
「でも、ただ二人でギャルゲをするだけじゃ面白みに欠けるから、一つルールを決めようと思うの」
「ルール、か。ものによっては面白そうだ」
望が乗ってきてくれたから、私は右手の人差し指をぴんっと立てて宣言する。
「そのルールとは! ギャルゲの中で行われる主人公とヒロインのイチャイチャを、私たちも現実で再現しないと先に進めません‼」
「………………マジ?」
「楽しそうでしょ?」
「おいおい、言っておくけど『ハミクリ』は元々エロゲだ。結構エグい描写もある――」
「楽しそうだね‼」
「よっしゃそのルール乗ったぁ‼ やってやらぁ‼」
私の勢いに押されたのか、望がヤケクソって感じでルールに乗ってくる。
これで、望といつもよりちょっと濃厚なイチャイチャが堪能できる!
私は隠れてガッツポーズした。
そうして、私はコントローラーを操作し、ギャルゲをスタートさせる。
すると、冒頭からヒロインが主人公の頭をよしよししているシーンが始まった。
「よちよち」
私はセリフもゲームに合わせつつ、望の頭をよしよしと撫でる。
「きょ、今日はこんなのがずっと続くのか……」
「ふふ、嬉しいでしょ?」
「嬉しいのは間違いない」
そういうところは正直なのも、可愛い。
――こういう日々が、これからもずっと続いていけばいいと、私は願った。
これからも一生、重すぎる私を愛してね、望♡
Fin.
―――――――――――――――――――――
こんにちは、作者の澤田晃太です!
これにて『重すぎる彼女(私)を愛して、愛して、愛して‼』は完結となります!
ここまで読んでくださった読者様、お付き合い頂きありがとうございました!
楽しんで頂けたなら、作者としては嬉しい限りです。
私の次回作がいつになるのかはわかりませんが、また投稿する機会がありましたらよろしくお願いします!
それでは、またどこかでお会いしましょう‼
重すぎる彼女(私)を愛して、愛して、愛して‼ 澤田晃太 @chari44
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます