第10話関わり方

俺はあの後被害を出さず無事に部屋に辿り着くことが出来た。

「遅かったわね……その足……もしかしてさっきの叫び声って貴方の?」

「そうだ、考え事しながら階段を登ってたらココアを零して火傷した」

「バカなの?」

「かもな」

「全く……」

「まぁ火傷は置いといて」

「置いとくな!早く処置しなさい!」

麗華はそう言った後、俺を部屋から追い出した。

「そこまで重視するほどじゃないと思うんだがなぁ……」

俺はその後、適当に処置をして部屋に戻った。

***

「んで何で学校でずっとボッチなの?友達はいないの?」

「いたよ……小学生の時には親友とも言える子がね……」

そう麗華は悲しみを含んだような顔で静かに言う。

「でも私が悪いことを言っちゃったから喧嘩になって、謝ることもできなくてその後は友達をつくるのが嫌になってクラスでは話に入らず、ずっと本読んでるから話しかけられることもなくずっと一人」

「なんか……わりぃ」

「なんで謝るのよ」

「嫌なこと言わせたと思ってな」

「別にいいわ、私も気にしてないし」

麗華はそう言った後俯き黙ってしまった。

「俺は部屋に戻るよ」

「……せめて謝っておきたかったな」

麗華は小さく言った。

「これは独り言だけどさ……過去に向き合わなきゃ先には進めない……でも麗華は向き合えたんだから謝ることだって不可能じゃないさ」

「修哉……」

「頑張れよ麗華」

俺は部屋を出た。

「なんからしくない事言っちゃったな……気晴らしに散歩いこ……」

俺は部屋に戻った後、ちょっとした準備をして家を出た。

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俺と妹と日常 鏡花 @mousouzokuKirito

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