継母に非道に扱われていたシャノンは、異母妹キャロラインの侍女として、王太子の妃となる彼女に付き従う。
しかし、そこで何故か、シャノンは王子・エセルバートに求婚されてしまう!?
シャノンは契約を提示して仮初の婚姻としてエセルバートの妻となる。
何しろ、エセルバートには本当は結婚したいと願っている人物がいるのだから。
契約結婚生活の中で、シャノンは磨き上げられた能力を遺憾なく発揮して屋敷の改革を図っていく。
そんな中で、エセルバートは事あるごとに意味ありげな表情を彼女に向けてきます。
彼の優しい甘さに慣れてしまいそうになるシャノン。
思わず勘違いしてしまいそうになるシャノン。
果たして、エセルバートのシャノンへの思いと、真意とは?
シャノンの芯の強さが際立つ本作には、実に幸せな結末が待っています。
是非、最後までお読みください!
異母妹の侍女として登城したシャノンは突如、第二王子エセルバートに求婚される。
そう本当に突然で、何の脈絡もなくだ。
あまりに突飛な話で、シンデレラストーリーを思い浮かべる方もいるかもしれないが、それとは違う。
何せ、突如跪いた王子にシャノンが抱いた感情は胡散臭いだったのだ。
現実に考えたってそうだろう。急にそんな幸福話が降ってくるなんてありえない。
そこには王子の思惑にあって、シャノンに条件を提示する。
思惑から始まった二人の始まりは、契約結婚。互いの利点の為にと、最後には自由を約束するという契約を結んだ。
そんなシャノンは自由に生きる。
自身が住む宮の働き方改革に取り組んだり、本を読んで過ごしたりと。
そんな中で義母や異母妹の事件が起こったりと事欠かない。
シャノンの想いに夫であるエセルバートとの関係や、異母妹との関係。
御伽噺のような世界観に浸りながら、終着点にあるのはまさに幸福と言えるでしょう。