刹那の情景

第1話 初めに

　高校生になった。

『ドラマやアニメで見るような、青春をするんだ！』

と、思っていた。

そんな青春は、待てど暮らせど、やってこない。

おれの中での青春

　①部活で仲間と汗水流して・・・、帰宅部です。

　②不良と喧嘩して友達になって・・・、痛いのいやだ。まず喧嘩したことがない。

　③好きな子がいて、その子とラブコメ的な・・・、これはまだ諦めてない。

おれが、今年から通う、私立多摩鳴高等学校は、元々は女子高で４年前から男女共学になり、全校生徒の７割が女の子、隣には大型ショッピングモール、反対側に少し歩いたら、繁華街がある。

『これは、③にはもってこいの条件じゃないか。』

と思い、この学校に入学した。

そんな物事を簡単に考えていたおれだが、いくつか問題がある。

まず一つ目、彼女を作らないといけないと言うこと、

おれ自身、見た目はそこまで悪くないと、おもっている。その理由で入学してすぐに３人の女の子から告白されたが、自分に気持ちがなかったので、お断りした。

二つ目、ショッピングモールには不良が溜まり、繁華街にも不良がいる。そんなことと思うかも知れないが、不良でもない学生からしたら大問題だった。

現に、同級生の一人が彼女とショッピングモールにデートにいったらガンくれただのと言われ、殴られた。

好きな人ができて付き合って、不良に絡まれるという問題をどうにかしないことには話は進まない。

なので、問題解決するまで、おれ一人の話ではストーリーが盛り上がらないので、これから他の７人それぞれの情景を聞いてほしい。

最初の1人目は中学から一緒で同じクラスになった

石永鴻二くんのお話だ。