おまけ  土佐弁解説

作中に登場したセリフから、土佐弁を解説します。

土佐弁は、高知県の方言です。

ちなみに、有名な坂本龍馬の「~ぜよ」という言葉は、今ではほとんど使わないんだとか。





「よう来たなあ」

――――よく来たなあ



「はや立派なお兄ちゃんやなあ」

――――もう立派なお兄ちゃんだなあ



「前に帰っちょったときはまだ中学生やったに」

――――前に帰ってきたときはまだ中学生だったのに



「3年も経っちゅうきね」

――――3年も経ってるからね



「3年も経ったがか」

――――3年も経ったのか



「じいちゃんもよ、もう78歳になったきね。そろそろ会えんなるかもしれんねえ」

――――じいちゃんもね、もう78歳になったからね。そろそろ会えなくなるかもしれないねえ



「兄ちゃん!これやお!」

――――兄ちゃん!これあげる!



「俺がそれ嫌いなが知っちゅうやろ?」

――――俺がそれ嫌いなの知ってるでしょ?



「可愛い孫に、またあれを食べさせちゃらないかんねえ」

――――可愛い孫に、またあれを食べさせてあげなきゃね



「はいはい、これが想良のやきね」

――――はいはい、これが想良のだからね



「こぼすなよー」

――――こぼさないでねー



「次は太陽の分やき。ちくっと待っとうせ」

――――次は太陽の分だから。ちょっと待っててよ



「太陽のはスペシャルにするがやろ?」

――――太陽のはスペシャルにするんでしょ?



「こじゃんとかけてええよ」

――――たくさんかけていいよ



「ちっくと来てみい」

――――ちょっと来てみな



「月子たちには秘密やきね」

――――月子たちには秘密だからね



「じいちゃんのかき氷は世界一やね!」

――――じいちゃんのかき氷は世界一だね!



「そうかえそうかえ」

――――そうかそうか



「また……来年来るきね」

――――また……来年来るからね



「ほいたらじいちゃんは長生きせないかんなあ」

――――そうしたらじいちゃんは長生きしなきゃいけないなあ



「ほいたら、またな」

――――そうしたら、またね



「待って、シャワー浴びてき!」

――――待って、シャワー浴びてきな!



「氷をね、牛乳で作ったがよ。それにいちごシロップと練乳をかけるが。そしたらおいしかったき」

――――氷をね、牛乳で作ったんだよ。それにいちごシロップと練乳をかけるんだよ。そしたらおいしかったから



「ひとりで食べたやろ!?」

――――ひとりで食べたでしょ!?



「……はいはい、今作りゆうき待っちょって」

――――……はいはい、今作ってるから待ってて



「病院行くで!」

――――病院行くよ!



「さっきまで大泣きやったねえ……ふふ、元気な男の子や」

――――さっきまで大泣きだったねえ……ふふ、元気な男の子だ



「太陽くん……新しい家族、抱っこしちゃりや」

――――太陽くん……新しい家族、抱っこしてあげて



「この子にもお父さんのかき氷、食べさしちゃりたいねえ」

――――この子にもお父さんのかき氷、食べさせてあげたいねえ



「嬉しいけんどこの子に食べさせたらいかんで」

――――嬉しいけど、この子に食べさせたらダメだよ



「まだ赤ちゃんやき食べられんねえ……葵ちゃん、お父さんのかき氷が好きなが?」

――――まだ赤ちゃんだから食べたらダメだねえ……葵ちゃん、お父さんのかき氷が好きなの?

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じいちゃんのかき氷 すずちよまる @suzuchiyomaru

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