タナトス

maria159357

第1話 一番目

タナトス

一番目



    登場人物




       ハボック


       ルーク


       シルビア


       レアナ


       ホバード


       サラ


       ドルタ―


       ブルージュ






       アリスティ


       アリスト


       アリス=ギルーディ


       アリス


























優しさこそ、ほんとうの強さだ。


         ジェームズ・ディーン






































 第一招【一番目】




























 昔昔の御伽噺に出てきた主人公は、とても好奇心のある女の子でした。


 しかし、彼女は大切なものをその世界に忘れてしまいました。


 それは、昨日からの手紙。


 それは、明日からの記憶。


 それは、彼女からの意識。


 この物語は、彼女の忘れものを拾った人達による、彼女探し。








 「どうしていつもいなくなってしまうんだろう」


 「なかなか見つからないわ」


 「今度こそ、彼女を見つけよう」


 この世界では、決して夢を見てはいけない。


 もしもこの世界に取り残されてしまったら、もう二度と、抜け出せないのだから。








 「鏡よ鏡。この世界にふさわしい“アリス”を映しておくれ」


 ぼうっと光り出す鏡。その中から現れた人影は青い髪をした一人の男。


 男の名はブルージュ。この世界にアリスとなりうるべき人物を連れてくるのが役目。


 ブルージュが映しだした少女は、さらっとした髪で、ボリュームのあるツインテールを持っていた。


 その少女の元には、一通の招待状が届いていた。


 「何よこれ?」


 差し出し人が書かれていないその招待状は、確かに少女宛てのようだ。


 何だろうと怪訝そうな表情をした少女だったが、開けるだけならと招待状を開けて中身を確認した。


 そこには、此処に来てほしいという地図と、一緒に入っているカードを持ってきてほしいと書かれていた。


 カードとは言っても、トランプのようなものが一枚入っているだけだが。


 少女は行かない心算だったが、最後に一文、こうつけ足されていた。


 『この招待状を無視した場合、家族の誰かを連れて行くことにしますので、ご了承ください』と。


 それで仕方なしに、少女はトランプを持って、その場所へと足を進めた。


 「わあ・・・」


 そこには古びれた、しかし美しい洋館が建っていた。


 首を大きく動かして一通り外観を眺めたところで、少女は洋館のドアに手をかけた。


 すると、そこは真っ暗で、真ん中にただ一本の道があるだけだった。


 よくわからないまま、少女はその道を歩き続ける。


 道の先に現れたのは、髪が腰あたりまであり、腕も全部隠れるようなロングスカートを着ている女性だった。


 「初めまして。私はサラ」


 「はあ・・・あの、ここは?」


 「このドアを開けて、中へお入りなさい。自らを問い、自らに答えよ」


 「は?」


 同じようなことが、招待状に書いてあった気もするが、そんなこと少女にとってはどうでもよかった。


 サラが言う様に、少女の目の前には金ぴかの大きなドアが佇んでいた。


 何事かと、少女はサラに今一度聞こうと思ったが、その時にはもう姿がなかった。


 ずっとここにいても仕方ないと、少女はその重たそうなドアを開けてみると、思ったよりも簡単にドアは開いた。


 「わあ・・・」


 そこに建っていたのは、まるで異国にあるような立派なお城。


 その城に行くまでの道のりには、真っ赤な薔薇が一面に植えられており、少女は迷わず城まで誘われた。


 見上げながら城の扉を開けると、恐る恐る中へと入って行った。


 「おじゃましまーす・・・」


 中に足を踏み入れると、パッと明るくなり、真っ赤な絨毯が目に飛び込んできた。


 そして一人の女がコツコツ、と大きな螺旋階段から下りてきた。


 青と金が交互に並んでいるような髪、首にチョーカーをつけて肩を出した服に七分丈のズボンを穿いている。


 「はぁい、私はシルビア。あなたはアリスティよね」


 「なんで知ってるの?」


 シルビアは少女、アリスティに近づいてきたため、アリスティは後ろを振り返って、自分で入ってきた扉を開けようとする。


 だが、なぜかその扉は開かなかった。


 それを見ていたシルビアは呆れたように笑いながら、アリスティの後ろから扉を押さえるようにして腕を伸ばした。


 「ゲームスタートよ」


 「ゲーム?」


 「そう。城から出られればあなたの勝ち。ただし、この扉はもうすぐ消える。そして一日経つごとに城の中は変化する。ただあなたは、ここから出ればいい。食事は出るから安心してね」


 「なによ、それ」


 スッとシルビアは離れると、アリスティが振り返るころにはいなくなっていた。


 「ばかばかしい」


 アリスティはすぐに扉を開けて出て行こうとするが、また扉の方を見た時には、すでに扉は消えてしまっていた。


 しかし、入口出口は一階にあるものだと、アリスティはその日、ずっと一階の部屋を見て回っていた。


 それにしても広い城で、外観の感じよりも広いように感じる。


 客間にキッチン、宝石部屋に犬の部屋、和室まであったが、とうとう初日は扉を見つけることが出来なかった。


 アリスティが寝床を探していると、城中の灯りが急に消えてしまった。


 「ちょ、冗談でしょ」


 こんなに広い城だというのに、今までに目にした時計という時計は、何処かの部屋に置いてあった柱時計一つだ。


 光がなくなってしまい、どうしようかと思っていたアリスティだが、ふと、とある部屋がぎい、と開き、その隙間からは灯りが漏れていた。


 そーっと覗いてみると、そこは寝室になっていて、ひとまずそこで寝ることにした。


 「シャワー浴びたい」


 ベッドに腰かけ、足をブラブラさせていると、本棚に隠れていて気付かなかったが、奥にもう一つ部屋があるようだ。


 そこにも灯りが点いており、しかもそこはシャワー室だった。


 「やったー!」


 シャワーを浴びて身体と髪を洗い、身体にタオルを巻いたまま出てくると、すでにそこに料理が運ばれていた。


 湯気がたっている料理は、どれもこれも美味しそうで温かそうだ。


 スープにサラダ、カルパッチョにパン。


 「わー!美味しい!!」


 お腹もいっぱいになったところで、アリスティは眠気に襲われ、そのまま眠ってしまった。








 翌日、アリスティが目を覚ますと、なぜか新しい服に着替えられていた。


 朝食も用意されており、それを手掴み程度に食べると、すぐに城を散策する。


 「今日こそは出てやる」


 しかし、昨日シルビアが言っていたように、城の中のもの全て、部屋も部屋の中も天井も床も、変わってしまっていた。


 「ここは、糸巻き部屋?こっちはトイレ?」


 ハンカチだけがある部屋、絵画だけが飾られている部屋、ぬいぐるみが沢山ある部屋、剣が並んでいる部屋など。


 昨日とはまるっきり違う城の中を見ていると、地図や地球儀が置いてある部屋があった。


 「・・・・・・」


 ここは実際の世界なのかと、アリスティはその地図を確認する。


 指でつつー、となぞってみるが、見覚えのある島はない。


 「どういうこと?ここは何処なの?」


 地球儀を床に叩きつけ、一番大きな地図を壁からはがすと、ビリビリに破いた。


 そして腰くらいの高さの棚を開けると、そこには全て同じに描かれている地図があり、アリスティはそれも全部破った。


 スッキリしたのか、アリスティは部屋を出て行った。


 そしてその日は終わってしまった。


 「シルビア、そっちはどうだい?」


 「んー、そうねえ。二日目にして切れかかってるけど」


 「ハハハ。仕方ないな。慣れていない世界は人間にとって受け入れ難いものだ」


 「ホバード、あなた随分愉しそうね」


 「そうかな?いつも通りだよ」








 翌日、アリスティはベッドからしばらく起きずにいた。


 すると、突然声が聞こえてきた。


 『鬼ごっこ、スタート』


 「お、鬼ごっこ?」


 『ルールは簡単。今日一日、君を捕まえに鬼達が城の中に放たれる。今日逃げ切れれば君の勝ち。捕まったら君の負け。もちろん、鬼に捕まったその後のことに関しては、こちらでは責任は負えない』


 「何よそれ・・・。どういうこと!?鬼って何!?」


 ぶつっと切れたその声が途切れたかと思うと、アリスティは馬鹿馬鹿しいと、またベッドへと潜った。


 すると、ドスン、ドスン、と何やら大きな音が聞こえた。


 「・・・?」


 まさかと思い、アリスティはそっとドアを開けてみる。


 そこには、鬼と呼ぶにふさわしい、天井に頭がついてしまうのか、首を少し傾げている赤い身体の鬼がいた。


 一つ一つの部屋のドアを開けて、中に人がいないかを確認している。


 「・・・!!」


 静かにドアを閉めたアリスティだったが、その手は震えていて、思わず呼吸も浅くなってしまう。


 しかし、このままじっとしていても、すぐに鬼がこの部屋に来てしまうと、アリスティは鬼が別の部屋を開けて中を確認するタイミングを見測って、その部屋から出た。


 階段を上がってずっと走り、つき当たりの部屋の中へと逃げ込む。


 息を押し殺していると、何やら聞こえてきた。


 「人間の臭いがするなぁ・・・」


 「・・・っ」


 時計もないこの空間で、ただただ不安と恐怖だけがアリスティに襲いかかる。


 ふと、アリスティはその部屋に通気口があることに気付いた。


 強引にそこを開けると、通気口に入って入口もちゃんと閉め、そこから様子を見る。


 がちゃ、と音がして部屋に入ってきた鬼は、先程とは身体の色が違っており、青かった。


 部屋に入ると臭いを嗅ぎ、人間の臭いが強いと言って部屋の中に入ってきた。


 アリスティはゆっくりと身体を後退させていき、きっと繋がっている何処かの部屋に向かおうとした。


 この通気口の広さから言うと、先程の赤い鬼も青い鬼も、アリスティを追っては来られないだろう。


 音を立てないようにゆっくりと進んで行くと、最初に見た赤い鬼がいて、手には猫を掴んでいた。


 クンクンと臭いを嗅ぐと、口を大きく開けて、猫を丸ごと口に放り込んでいた。


 「・・・!!」


 猫の叫び声が聞こえてきて、それ以外にも何やら聞いたことのないような、骨の砕ける音や肉が引き裂かれる音がした。


 耳を塞いで、アリスティはしばらくそこでじっとしていた。


 どれくらい時間が経ったのだろうか、アリスティはずっと通気口にいれば安心なのではないかと、ずっとその狭い場所にいた。


 もう自分が今何処にいるかも分からない状態でいると、アリスティは見つけた。


 “出口”と書かれた扉がそこにあるのを。


 通気口から出ると、喜びながらその扉に手をかける。


 「あれ?なんで?なんで?」


 何度ガチャガチャとやってみても、扉は開かない。


 それは当然と言えば当然だった。


 なぜなら、アリスティは扉を開けるための鍵を持っていないのだから。


 「なんなのよおおお!!!!」


 音を出し、声を出してしまったものだから、鬼がその部屋へとやってくるのも時間の問題だった。


 アリスティはすぐにまた通気口へと逃げ込むと、ギリギリのところで鬼が二匹やってきた。


 そしてまた通気口を通って行こうとしたとき、何か気配を感じた。


 通気口には自分しかいないはずなのにと、アリスティはキョロキョロと辺りを見渡してみる。


 やはりそこには何もおらず、アリスティはこの城に沢山あった窓から逃げようと、出来るだけ下の階へと進むことにした。


 「あった」


 すると、後ろから服を引っ張られる感覚がして、アリスティはそちらを見る。


 「・・・え?」


 自分の腰回りにいたのは、黄色い身体をした、アリスティの三分の一ほどしかない大きさの鬼だった。


 「・・・!!!!」


 「みーっけた」


 まさか、もう一匹いたなんて思わなかった。


 アリスティは急いで通気口から出ると、黄色い鬼を身体から引きはがし、近くにあった花瓶で何度も殴打した。


 そして近くにあった窓に手を伸ばすと、ついている鍵を開けて窓を開ける。


 「た、高い・・・」


 びゅううう、と風が吹きすさぶ中、アリスティは城のてっぺんの方にいた。


 下へ下へと進んでいたはずだが、城の中ではその感覚さえもちぐはぐなようだ。


 どうしようかと迷っていると、後ろには黄色い鬼以外にも、赤と青も揃っていた。


 三匹揃ってアリスティの方へと近づいてきて、アリスティにはもうこれしかなかった。


 城から出られれば自分の勝ちなのだと、アリスティはとてつもないその高さの窓から、飛び降りたのだ。


 身体に襲いかかるであろう激痛に耐えるためか、思いっきり目を瞑って。


 しかし、痛みはいつまで経ってもやってこなかった。


 『午前、零時を回りました。鬼は撤収してください』


 「え?」


 目を開けると、そこは城の中だった。


 呆然としているアリスティの前に、シルビアが現れた。


 「良いアイデアだけど、残念ね」


 「どういうことよ!?」


 「城から出るには、絶対に扉からでないとダメなのよ。窓やその他の出口から出ようとしても、また城の中に戻ってきちゃうの。でもまあ、鬼から逃げ切れただけでもラッキーじゃない?」


 そのシルビアの言葉に、アリスティは文句を言う。


 「さっき出口をみつけたわ!だけど、鍵がなくて開けられなかったのよ!?」


 「なら、鍵を探せば良いじゃない?そうすれば、出られるわよ?」


 「・・・!!」


 憎悪にも似たそのアリスティの表情を見て、シルビアはフフと笑う。


 そして食事が準備してあるとだけ言うと、あるき出してしまった。


 それを最初は見ていただけのアリスティだったが、自然と足が動いていた。


 気付けば、シルビアの後をつけていた。


 もしかしたら、鍵がある場所も、出口も、シルビアについていけばすぐに見つかるんじゃないかと思って。


 「あ!?」


 しかし、その日は見失ってしまった。


 丁度城の中が変化する時間だったのか、シルビアが角を曲がり、同じように曲がったのだが、そこにはもうシルビアがいなかった。


 アリスティは精神的な疲労があってか、食欲もなく、そのまま寝てしまった。








 そして翌日、また部屋に聞こえきたもの。


 『宝探しスタート』


 「また!?・・・てか、宝?」


 『ルールは簡単。この城の中にある宝を探し出せば勝ち』


 「それ、だけ・・・?」


 昨日のように、鬼に見つかって殺されるなんてことはなさそうだと、アリスティはホッと胸を撫で下ろした。


 今日は単なるゲームだと、ゆっくりと朝食を取ることが出来た。


 「それにしても、鍵かぁ・・・。どっかにあるのかな」


 折角昨日出口を見つけたというのに、もったいないことをしてしまった。


 また明日になれば部屋に位置も内装も変わってしまうのだから。


 アリスティは食事を終えると、宝探しを始めることにした。


 「宝、宝・・・」


 そういえば、最初の頃に宝石だらけの部屋を見つけたが、その部屋なのだろうか。


 それとも、他の宝なのだろうか。


 なんとも大雑把なルールのため、アリスティはただ一部屋ずつ探すしかなかった。


 「ない、ない、ない!!!!もーーー!!何処にあるのよ!!!宝って何よ!?」


 はあ、とため息を吐き、アリスティはぼーっとしていた。


 別にこの宝探しのゲームで宝を見つけるよりも、鍵を見つけ、それから出口を探した方が確実なのではと思っていた。


 「それにしても、本当に無駄に広いわね」


 だらけていた身体を起こし、窓を開けて外を見てみると、昨日とは逆の場所だった。


 「・・・・・・」


 そこでしばらく景色を眺めていると、シルビアの気配を感じた。


 勢いよく振り返ると、そこにシルビアはいなかったが、シルビアがつけている香水の匂いがした。


 その匂いを頼りに歩いて行くと、そこには髪をさらっと靡かせているシルビアがいた。


 「・・・見つけた」


 今日こそは見失わないようにと、アリスティはシルビアを尾行する。


 明日にならなければ、それまで城の中が変わることはないはずだ。


 それまではシルビアに着いて行くことが出来るのではと、アリスティは慎重に、しかし確実に後をつける。


 「・・・・・・」


 シルビアが、とある部屋に入って行った。


 今までに入ったことがある部屋なのか、それさえも分からないが。


 ゆっくりと扉を開けて中を覗いてみると、そこにはこちらに背を向けたシルビアがいた。


 身に纏っていたものを脱ぐと、シルビアはシャワーを浴びに奥の部屋へと進んで行く。


 その間にアリスティは部屋の中へと侵入すると、その部屋はまるで姫様が使うような立派で可愛らしいものだった。


 壁にも家具の装飾にも宝石などが使われており、ダイヤも埋め込まれていた。


 「すごい・・・」


 ふと、その時アリスティは思った。


 自分が毎日毎日、必死になって出口を探している間、シルビアはこんな素敵な部屋でのんびりと過ごしているのかと。


 きっと昨日だって、アリスティが鬼から逃げている間も、そのことを知りながら助けもせずに、ここで笑っていたのだろうと。


 ふつふつとわき上がる感情に、アリスティは、自分の手にいつの間にかあるナイフに気がついた。


 忍び足で、シャワーを浴びているシルビアのもとに近づく。


 ゆっくりとナイフを構えると、そのまま、ただ感情に流されるがまま、ナイフを振るった。


 「城から出られないなら、あんたの代わりに私がここで生活してやるわ!!!」


 グサグサと、何度も何度も刺した。


 「ふふふ・・・。ふふはははは!!!馬鹿みたい。最初からこうすれば良かったのよね」


 血まみれになって横たわるその身体に、アリスティは微笑みかけた。








 「シルビア、アリスの様子はどうだ?」


 「・・・ダメね。見てよ」


 アリスにふさわしいかを確認するジャッジメントでもあるJ、ホバードがやってきた。


 紫の髪はさらっとしており、両耳には赤いピアス、目は金色をしている。


 黒い服を着ており、身長は185ほどあるにこやかな男だ。


 その横にもう一人、Kを担う老人がいた。


 全てを知る者、鍵を握る者でもある老人はドルタ―と言い、普段は100センチほどの小さな背で、真っ白い髪に髭を持ち、杖を所持している。


 しかし、このドルタ―という男、何かをきっかけに本気になると、190近くの大男へと姿を変える。


 白髪は変わらないが、髭は黒くなり、目つきも鋭く目は青い。


 「魘されておるのか」


 「ええ。悪夢でも見てるんでしょ。私を殺そうとするなんて、まだまだね」


 「アリスがここに来てから結構経つが・・。死にかけてるなぁ」


 そうホバードが言うのも仕方なかった。


 三人の目の前にいるアリスティの身体は、すでに干からびて骨になりかけているのだから。


 「ホバード、答えを」


 ダイヤを担うシルビアの役目は、“DOOR”と“DREAM”。


 「そうさなぁ・・・」


 ニヤリと笑ったホバードは、未だ悪夢を見ながら、その悪夢の中で出口を探しているのであろうアリスティに告げる。


 「狂った夢に踊るアリスに、一切の価値なし」








 アリスを探す者達がいた。


 彼らは何故アリスを探そうとしているのか。


 そしてまた、一人のアリスのもとへと、招待状が届くのだ。


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