第23話
今俺は穂乃香達とお昼ご飯を食べ、昼休みが終わり、午後の授業中......のはず。
「オイ、テメェ穂乃香とはどういう関係だァ!」
『ドンッ』
のはずが、藍澤と教室に戻る最中藍澤のトイレを待っていると無理矢理に連れてこられ、屋上への扉を背に一年と思わしき男性に壁ドンされ、怒号を浴びせられてる。
どういうことだ?
というか怖いんだけど。
怖すぎて表情筋ひとつ動かせないんですけど。
なんだよ金髪にピアスって藍澤君の進化系か!?ヤンキーなんだけど!?ヤンキーなんですけどォ!?
「チッ、シカトしてんじゃねぇよ!」
ヒェェェェ
もう無理ィ!
しかも、穂乃香との関係ってなに!?俺はお兄ちゃんだぞ!って言えば良いのか!?こえーよ、無理だよ!
「俺はなぁ、お前みたいな顔だけで物言わして、女と遊ぶやつが気に食わねぇんだよ!俺は、そういう奴らのせいで穂乃香が不幸になるのがもっと許せねぇんだよ!だから返答には気を付けろよ、こちとら穂乃香とは中学からの知り合いだ、幼なじみとか抜かしやがったら、ぶっ飛ばすからな」
ダメだよこれ!「兄です」って言ったら確実にアウトだよ!どうすんだよ!
穂乃香に押し付けるか?
いや、兄として駄目だろそれ!
頭のおかしいふりすればどうにかなるか!?
ならねぇだろ!
痺れを切らしたのか、胸ぐらを捕まれ、引き寄せられる。
「いつまで黙ってんだ!答えろ!」
怖すぎて目を反らすことしかできなかった。
頭真っ白になるってあんなの!
「......」
「そうか、人に言えねぇような関係なんだな」
そう言い後方に投げられ、よろめく。
そのまま、腕を振りかぶる。
はぁ!?殴るのかよ!怖いんだけど!
痛いの嫌なんだけど!
目を瞑り覚悟したが、いつまでたっても殴られたような衝撃は訪れなかった。
恐る恐る目を開けると、ヤンキーの肩に手を乗せる藍澤がいた。
「ちょうど良かった、オメェにも聞きてェことがあるんだよ、穂乃香とはどんな関係だ?」
「どんな関係って、友達の兄妹?」
惚けた風に言う。
「はぁ?穂乃香に兄妹はいねぇ!冗談言ってんじゃねぇ!」
嘘だと、確信を持っているのか、声量が大きくなる。
「いやだってさ、穂乃香が、「お兄ちゃん」って言ってたし」
「じゃあ誰なんだよ、そのお兄さんとやらはさぁ!」
藍澤は友近を指して言った。
「こいつ、加賀友近」
目を剥き出して睨まれる、ある程度睨まれたあと、独り言をボソボソといい始める。
先ほどとは違った呪われそうな怖さがある。
超怖い。
「穂乃香は親が再婚して名字が変わった、桐島から加賀に、加賀はそんなに多く居る名前じゃない。再婚相手の子どもがこいつだった。可能性としてはあるのか?いや、そうだってとして学校が同じなんて、奇跡あるのか?いやいや、お昼の時、穂乃香が入学して早々他学年の男とあんなに親しそうにするなんて、あり得ない、普通じゃない。自分から誘った所を見ると面識が合ったと考えるのが普通。つまり......」
独り言が止み、下を向いたと思ったら、ガバッとこちらを向き直し思い切り言いながら、頭を下げる。
「すみませんでした!お兄さん!」
はぁ?なんで君にお兄さんと呼ばれなければいけないんだ!
私はまだ君にお兄さん呼びを許して無いからね!
それと同時に頭を下げられる行為に慣れてなく、上げさせようとする。
「いや、やめてください、頭を上げてください」
「わかりました。お兄さん!」
「あと、そのお兄さんってのやめて欲しいんですけど」
「はっ、マジかw友近といると飽きねぇわww」
顔面偏差値カンストしたコミュ力Lv1の俺、金髪ギャルの義妹ができる Reka @kagareka
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