第10話 エージェントの勧め
転職エージェントは各々の会社でその特徴が非常に大きく出てくる。広く浅い範囲から適性を見つけ出し、数をこなしていくのがマイナビであり、もう少し絞って攻めるのがリクナビである。そしてリクナビより2段階ほど専門性が高く、人物を多面的に見てくれるのがビズリーチである。ITや医療などの専門性がなければこの三つが有力だった。なのでおすすめはこの三社を並行して活動することだ。全てに共通するのは週一日を除いて対応してくれることと、誠意をもって対応すれば誠意を持って返してくれる点である。
ではその誠意とは何か。
それは円滑なコンタクトである。
希望や要望は最初のうちは自分でも定まらないので連絡を渋ってしまうことが多い。しかしそこは恥じらいや後ろめたさを捨てて堂々と胸を張って立ち向かうべきなのである。そして正直に現状を伝えるのが望ましい。そこまで彼らと信頼関係を構築することができれば、どこに行っても生き残っていけるような気がする。
やはり相手も人間である限り、コミュニケーションは必要なのだと痛感した。人との交流が苦手な人もいるが、自分なりの距離の詰め方があるはずである。合わなければエージェントを変更してもらうか、そのために複数の会社とコンタクトを取って情報を収集するのだ。
私は多い時には5社とやり取りをした。その過程で自分に合ったエージェントを選択し、面接での失敗や、微妙な心の変化を伝えた。不採用になった理由は怖くて聞けなかった。
外資系のエージェントはフランクで心地が良かった。リクナビよりも要望をスラスラと言えていた点は彼らとの相性が良かったからなのかもしれない。
ただアプリでの対応ではなかったので少しばかり利便性が悪かったが、数打ちゃ当たる戦法ではなく、向こうも本腰を入れて選択してくれた企業だったので日系よりかは焦らなかった。もちろん、英語はできたに越したことはない。なので多少語学に触れていた経験があれば外資系エージェントもお勧めする。彼らが持ってくる企業情報は必ずしも英語が社内語になっているところだけではないのだ。
転職活動をする上で自分の限界をいくつか超えたような気がする。転職して良かったと言うより、転職活動を経験できて良かったと言うべきだろう。そう考えると無職の期間は無駄ではなかったと言う結論に辿り着く。
決して自分に甘いわけではない。
転職活動記 茶漬三郎 @lemon_wine_pls
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