声が聞きたい、どんな毎日であっても二度と同じ日はない、水曜日

会いたかった人にまた会えて、同じ時間を過ごせるようになるのは素敵。
無駄な書き込みをせずとも、主人公の気持ちが伝わるような書き方がされているところが素晴らしい。

沈んでいた気持ちからの、数カ月ぶりの先輩の声で一転。
以前とおなじ言葉のやり取りをすぐはじめている展開。
書き出しは、テンポが良い。

後半、漫研の部活についてや黒木先輩のことがいろいろ思い出されている回想。
隣に先輩がいるのに、全く見ていない。
見ていないけど、頭の中は先輩のことでいっぱいなのがよく分かる。

一緒に帰るではなく、水曜日は「美羽が付き合ってくれないか?」と誘われる。
ちょっとした予想外で、軽いどんでん返しにもなっている。

希望に満ちた終わり方をしていて、読後が素晴らしい。