(ちょこっと短い話)「ゆるSF」はじめました。だって私、何をしてもあきるので。

冒険者たちのぽかぽか酒場

第1話 「あきてきたことにも、あきてきた」そういうあなたにおススメのSFジャンルが、あるよ!SFファンに怒られないかだけが、心配だ。

 まあ、息抜きしようよ。

  私、知らなかったんだよね。

 きっと、ファンに、怒られるんでしょうけれど。

 「SF」っていうジャンルが、あるでしょ?

 それ、知らなかったんだ。

 「SF」ファンの方々、ごめんなさい。

 問題は、私があきっぽかったっていうところにも、あると思う。

 「SF」って何だろうって、思ってね?調べようとは、思ったんだけれどさ。

 …すぐに、あきてきた。

 私、あきっぽいから。

 スマホを、買ってもらったときのことを、思い出す。

 「こいつに、聞いちゃえ!すぐに、答えをもらえるはず」

 でも、ダメなんだよね。

 また、あきてきちゃったんだ。

 そうしたら、あきてきたことにも、あきてきちゃった。

 「面白い、スマホゲームがあるよ?」

 友だちに、言われてさ。

 無理を言って、その友だちに、面白いっていう RPGゲームを、やらせてもらう。

 でも、やっぱり、ダメなんだ。

  RPGゲームは、クリアするまでに、時間がかかりすぎる。

 「生きるって、何?サクッと答えがもらえれば、努力とか、いらない」

 そう考える私たち的には、ハードル、高すぎ。

 「君たちの世代は、あきっぽいよな」

 仕方が、ないじゃないの。

 そういう教育を俺たちにした大人が、悪いんだもん。

 「世界に 1つだけの、何だって?」

 そういう歌で育った子は、社会じゃ使えないって、ディスられるんですけれど。

おかしいなあ。

 私、あきっぽかったから、歌うの、すぐにやめていたはずなのに。

 「答えがあれば良い」

 私たち世代のこの病気は、そう簡単には、抜けないらしい。

 「友だち」は、小学生時代から、何人も作った。

 でもね。

 あきちゃうんだ。

 今まで、何人ものその友だちを、消そうと思った。できなかったけどね。

 だって、途中で、あきちゃうんだもん。

 「友だち」

 良い言葉!

 でも、気をつけようね?

 話しかけてきた人が知らない人だったら、やばいことに巻き込まれやすいから。

 この前、近所でさ。

 声を、かけられちゃったんだ。

 「助けて!」

 もちろん、私、無視したよ?

 だって、知らない人だもん。

 そうしたら、その人に、怒られちゃった。

 「…なぜあなたは、私を助けてくれないんだああ」

 その人は、そう言って、消滅していった。

 死んだのかな。

 でさ!

 私、わかっちゃったんだよね!

 「あれ…、あの人って!」

 そうだよ。

 助けを求めてきた、その人さ。

 どこかで見た顔だと、思ってはいたんだよな。

 そうだ。

 気付くのが、遅すぎた。

 「あの人…。20年後くらいの、私じゃないの?」

 やってしまった。

 どうやら私は、未来の時間軸から私を助けにきてくれた私を、見殺しにしてしまったらしい。

 そんなことをしたら、どうなるのか?

 私は、きっと、私が見殺しにした私によって…きっと…私は。

 う、うああ…。

 私は、消滅…。

 しかし、私は、だれにも助けを求めない。

 なぜかって?

 だって、生きることにも、あきてきていたから。

  SFも、いろいろ。

 たまには、こんなSFもどうでしょう?

 「ゆるSF」





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