アガサ・クリスティ「ナイルに死す」に捧ぐ

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第1編

どうしょうもなく情けないあなただけど

太陽が出ていても 月(私)を見つける人

五臓を焼き尽くす宝石(想い)を見つけたの

たった一人だけ譲れない私だけの人


永遠に側にいさせてね

あなたの微笑みを守りたい

川の流れに離れ離れになったら

身を引き裂く覚悟はとうに持ってる


永遠に側にいさせてね

あなたの幸せを守りたい

その笑顔を陰らせるものは

たとえ太陽(とも)であっても踏みつぶす


どうしょうもなく情けない私だけど

誰にも負けない想いがある

あなたの瞳に捉えられると

心臓をピストルで撃ち抜かれるの


照れくさそうに「好き」と言ってくれるたび

私は言葉の無力さを知る

心奥から生じ焦がされた炎は

「愛」なんて言葉じゃ伝えられない


あなたが太陽に目を奪われるなら

月(わたし)が太陽を消し炭にする

あなたが月に気がついたなら

淡い光で照らしてあげる


永遠に側にいさせてね

あなたを穢れから守りたい

全ての汚穢は受け止めるから

あなたはどうかそのままでいて


永遠に側にいさせてね

あなたがいれば何もいらない

あなたがもしも迷うなら

力強く導いてあげる


永遠に側にいさせてね

川の流れに引き離されたなら

全霊であなたに飛び込む覚悟がある

たとえワニの棲む川であっても


always by your side

because I love you so crazy so crazy so crazy……


地獄でも側にいさせてね

あなたがいれば必ず大丈夫

溺れることなんて怖くはないよ

既にあなたに溺れてるもの


五臓を焦がす宝石(想い)を見つけたの

それを守るためなら太陽だって灰にする

嘘じゃないよ

それくらい譲れない 私だけの人


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