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父の詩集、完結しました

遅くなりましたが、読んでくださった皆さん、ハートをくれた皆さん、メッセージをくれた方、レビューを書いてくださった方々、ありがとうございました!

私自身も、実は父の詩集をきちんと読むのは初めてで(父の死自体は15年も前の事なのですが)、父に改めて出会ったような気がしました。


今後の予定ですが、北方謙三の「武帝記」(全7巻!)を読みながら、パソコンを買い替え、パソコンを買い替えたら中断している小説の執筆に取り組もうと考えています。

アイザック・アシモフの「ファウンデーション」と、トーマス・マンの「魔の山」を精読しようと思っているので、その後になるかもしれませんが、私の小説にも興味関心を持っていただけたら大変嬉しいです!
(ファウンデーションは解析記事を書くかもしれません)

1件のコメント

  • こちらのコメント欄でははじめまして。ご無沙汰しております。残響です。
    「Last Blue」と「パンドラの優しい嘘」を読み直し、そしてお父様の詩を読みました。
    私事ですがこの数年、私はほとんど小説(物語)が読めなくなっておりました。いろいろ「文芸/文学」をゆっくり読むだけの余裕がなかったのだと思います。
    そしてその節は、DOIさんにご紹介されておきながら、貴作品をしっかり読めなかったこと、今一度謝罪させてください。
    最近は、少しずつ小説(物語)を読むようになりました。カレル・チャペックの小説などを読んでおります。

    そんなわけで私自身がある程度落ち着いたので、改めて作品を読ませて頂きました。

    「Last Blue」ですが、文章の詩的なセンスと、シーンごとの心情の清新さが印象的でした。
    そして読み終わって、月野初菜さんを「これこれこういう少女である」と一面的に描かず、可愛さも健気さも弱さも、その多面性を和樹くんとの生活の中で全部描いたのが良かったです。

    映画のように、各シーンが展開します。エモーショナルな筆致でシーンが描かれます。そしてシーンが移り変わるたび、常にどこか寂しげな予感を覚えさせます。実際にラストで、そのようになります。
    でも読み通して「綺麗なものを読んだ」と思いました。水晶のように透き通っていて、澱んでいない。ジュブナイルです。その詩情のエモーションが私は好きです。

    「パンドラの優しい嘘」
    こちらは逆に機知に富んだ構成です。そして私は本作、文体というか、小説を構成する文の機知を楽しく読みました。
    「小説」や「キャラ」、そして作者がキャラの思考や行動や人間関係を「操作できる」ということ。そういう「物語の業」をDOIさん自身で見つめ、そして疑ったからこそ書けるお話です。
    そして、セリフや、アフォリズム(箴言)的な文(地の文)が良いです。機知の味があります。

    しかも面白いのが、その疑念や機知を踏まえてなお、文に詩情が宿っていることです。今回改めてDOIさんの小説を読み、文章に絶えず有る詩情に、とても惹かれております。「くどく」ないんですよ。文芸としての味がある。
    以前の(物語が読めていなかった)私は、文体の詩情が「一般的な小説文体から飛躍している」と思ってしまいました。そこがちょっと読みにくかった、と。
    でもこうしてじっくり読んでみると、今、私はDOIさんの文体表現の詩情を心地よく思います。飽きない。
    その詩情の文体の上で、キャラが動くとき…Last Blueのようにセンチメンタルに動くのも、今作のように機知で動くのも、やはりどちらも味わいがある。

    次作「世界の終わりは御主人様と(仮)」期待しております。

    最後に、お父様の詩を読みました。とてもシリアスで、象徴的。詩人(お父様)は、世界とシリアスに対峙し、心休まることが無い心情を詩に託したのかな、と思いました。そして生まれた詩はやはり、心和むような詩ではなく。
    それだけ世界に対して緊張度の高い精神を抱いておられたのでしょうか。
    詩を通して、いろいろな物(モチーフ)を見ていらっしゃいますが、その物に興味を抱けども、慈しんではいらっしゃらないように思えます。それでも、物(モチーフ)を通して象徴的に詩を作ることによって、世界に、己の生に、意味を刻み残したい、という意志を感じました。

    …っと、勝手に評論してしまってすいません!一読者としての感想と受け取って頂ければ幸いです。
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