熱帯夜 🪟
上月くるを
熱帯夜 🪟
夏空にコンパスぐるり観覧車
なつかしの回転木馬ラムネ玉
汗の子をまるつと洗ふ日向水
呪の天瓜粉つけキョンシーに
新聞紙ひろげぽたぽた西瓜かな
暑き日の麦茶の焦げ茶大ご馳走
猛暑日に身の置き所なかりけり
マネキンを射抜く西日や裏通り
端居してやるせなき時流しけり
夕立を待ちて詮なきはだへかな
レンチンで夕餉の汗を惜しみけり
じやあじやあとわずかな皿を夏厨
国道を奔るマフラー熱帯夜
地上波の炸裂トーク熱帯夜
一億の眠りのあさき熱帯夜
庭の花にじみて白き熱帯夜
スペインの街の飾りの冷蔵庫
タオル掛け吸盤ゆるむ冷蔵庫
冷し枕くくくと鳴きて明易し
うつすらと地球の匂ひ夏の暁
熱帯夜 🪟 上月くるを @kurutan
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます