第2輪 紫陽花(残酷)

『では次のニュースです。今世界で起きている奇病、【恋の呪い】についてです。』


恋の呪い。

今世界で起きている奇病で、いつから起きたのかは不明。

とある1人の少女がその症状を発症し世界に広まった…と言われてるが本当のことは知らされてないそうだ。


ある日少女が、禁断の恋をした。

先生との禁断の恋をだ。

先生も、その少女の事を少しずつ好きになり、やがてこれが愛だと知り恋愛に発展。

だが、先生は既婚者。

少女は先生が既婚者だと知らず恋をしてそして、現実を知る。

やがて嫉妬、復讐…。

負の感情が芽生えた時に少女の身体に紋章が浮き始めた。

赤いヒヤシンス、嫉妬。

トリカブト、復讐。

ふたつの花が同時に少女の身体を少しずつ蝕んでいった。

でも彼女はその異変には自覚はなく、生活を過ごしていたそうだ。

異変が起きたのは、2ヶ月後。

二人の関係が学校内、知人そして相手の奥さんまでに広がり絶望した。


そして彼女の身体は段々蝕んでいった。

背中に激痛が走り、見てみるとそこには赤いヒヤシンス・そしてトリカブトの花が背中に咲いていた。

嫉妬・復讐が花と化して少女の身体を蝕む。

少女のとった行動は先生と奥さんの殺害だった。


「この身体に刻まれた数多の呪いは花と化し・・・。」

「それは相手にとって地獄という苦しみの糧になるだろう・・・。」


深夜に少女は二人を殺害しそして少女も数時間後には死体として発見された。

人を呪えば自分にもかえってくる。

少女は殺害を実行する前に遺書を残していたそうだ。

そこにはこう書いてあった。


『私は、裏切られていた。あの人に相手がいると思ってなかった。私は、自分の気持ちを伝えそれに応えたあの人が悪い。でも世間は私も悪いと言うだろう。でも私は裏切られた。だから殺しに行く。何があっても私の手であの人を還しに行きます。お父さん、お母さんこんな私を生んでくれてありがとう。そしてごめんなさい。私はこの手で過ちを犯しに行ってきます。バイバイ。愛してます。』



この記事が世界に広まって、同じ症状の女性が増えそして世界に広がっていった。

連日続いたニュースだったろうか。

記事が発表した日にちが毎日だったからだ。


こんな記事が連日に出ていたのに私は全く知らずそして友達が呪いにかかった姿を見て知り恐怖しかなかった・・・。

助かる方法はないのだろうか。何時間もこの症状のことを調べたが方法がなかった。

稀に男性にも同じ症状が出ることは分かったが解決には結ぶことが記載されていることはなかった。


泣くしかできなかった。

友達を見放したこと、何もできなかったこと・・・。

言われるがまま逃げ、そして家に籠もってただけ。

あの後どうなったのかはわからない。

いや知りたくない・・・。


「私はいったいこれからどうしたらいいんだろうか。原因がわからないと何も対策ができないし。それにみんなも同じことが起きてないとは限らないし。」


調べることはした。あとは今周りの友達・家族に連絡してみないと現状がわからないかもしれない。

次に進まないと変わらないと思う。

解決策が見つかるまで私は今起きてることから目を逸らさないことを心に誓った。


「みんな、無事でいてね。絶対に。」

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恋は呪い 青泉 @Hello_F_T2D

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