第9話 彼女は何がしたいのか
「……」
御崎は彼女の選択肢を聞いて無言になる。
「ねえねえ、どっちがいいかな?」
「!?」
彼女は御崎に近づいてベッドに押し倒した。
「はやくしないと食べちゃうよ」
「!?」
御崎の耳元で彼女は甘く囁く。
「……」
彼女のやわらかな体と甘さに御崎は意識がうすれていく。
「は、や、く、お、し、え、て」
彼女はゆっくりと言葉にする。
「……」
御崎はどちらを選ぶか考える。
「時間切れだよ」
「え!?」
御崎の言葉を彼女がキスしてふさぐ。
「!?」
御崎は急にキスをされてどうすればいいかわからない表情になり頭が真っ白になる。
「お味はどうかな?」
彼女は離れ御崎の瞳を見る。
「……」
御崎は顔を赤くして、どういう反応すればいいかわからない表情になる。
「御崎ちゃんは反応が可愛らしくて、本当に美味しそうだね」
御崎の瞳を彼女は見る。
「……君はいったい何をしたいの?」
御崎は不機嫌そうな表情で彼女の瞳を見る。
「あ、ごめんね」
彼女は笑顔で謝る。
「……」
御崎は怒った表情になる。
「……私はただ退屈を満たすために行動してるの」
彼女は無表情で御崎に言う。
「……」
御崎は無表情の彼女を見る。
「だから、退屈を満たすために御崎君を振り回しているだけなの」
彼女は御崎の瞳を見る。
「……これから結局どうしたいの?」
御崎は彼女の瞳を見る。
「え?どうしようかな」
彼女は困った表情をする。
「とりあえず御崎君のベッドで一緒に寝ようかな」
彼女は笑顔で言う。
「言い加減に!?」
彼女に怒ろうとするが指で口をふさぐ。
「……とりあえず帰るね」
「!?」
彼女は言葉にした瞬間に消えた。
能力もない彼は視覚、聴覚、声を失う呪いをかけられ追放されました。数時間後、彼を追放した国が滅びました。 牧村和樹(グレイレッド) @gurei0507
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