第12話 侵入作戦

「黎さまはね、この街を治める四天王の1人だよ!他に3つの街にもそれぞれ四天王がいて、四天王をまとめているのが、中央の都の天主さまだよ。」ヨナガが説明してくれる。

「天主や四天王を知らないなら本当に別の世界から来たのかもな。この世界の仕組みは黎に聞くのがいいだろう、そこから何か帰れるヒントがあるはずだ。」狩人がそう続けた。

ひとまず私の次の目的地はその四天王の黎の本に行くことらしい。

「その黎?様のところには普通に行けるの?その、凄く偉い人みたいに聞こえるけど」

「普通は会えないな。俺は狩った獲物の一部を黎のいる塔に持って行っているから、俺が門番たちの気を引いてる間に会いにいけばいい。あの鬼どもが襲ってきたんだ。この街の奴らにとっても黎にとっても他人事じゃない。門番にゃ話は通じないかもしれないが、本人に言えば話だけでも聞いてくれるはずだ」当たり前のように狩人が無茶なことを行ってくる。

「えっ!勝手に忍び込むってこと?捕まるでしょ!」

「捕まらねえために俺が気を引くんだろ。門番に見つかる前に黎に話をすればいい。明日の朝一で俺は獲物を持っていくからついてこい。ヨナガを道案内に一緒につれていくから一人じゃない」

「僕ね、昔黎さまに会ったことあるんだ!だから匂いを辿れば大丈夫。まあ、多分塔の1番上にいると思うよ」

なんだか大変なことになったようだ。

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妖しい都と記憶の宝玉〜モフモフとおじさんに導かれて ゆめまる @mayuid

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