第11話 狩人

ドカドカと家に入ってきた主はそのまま奥の部屋に入ってきた。こちらに一瞥くれることなく、壁のフックに猟銃をかけた。そのままロッキングチェアに座って、こちらを見た。

「ヨナガ、その娘は?」

「おかえり!なんか別の世界?からこの街に来たんだ。鬼に追いかけられてるのを助けたんだよ。名前はね、覚えてないって!」

「なんだ、そりゃ。鬼に追われるなんざ、何したんだ?」

「そんなの分からない。こっちが知りたい。」狩人を軽く睨みながら言った。ヨナガは好意的だが、この狩人はわからない。狩人はボロい服を着て、頭巾を深く被っており、顔がよく分からない。声から中年のおじさんであるかとはわかる。

狩人は軽く両手をあげた。

「まあ、そう睨むなよ。あんたをこれからどうしてあげればいいのか、情報が欲しいんだ。このまま黎のところに連れて行っていいのか、自力で帰れるのか。」

「黎?」

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