タグにはないけどこのお話はハッピーエンドです。誰がなんと言おうとハッピーエンドです。切ないけどハッピーエンドです。悲しいけどハッピーエンドです。だって願いが叶ったのですから。愛おしい彼と想いが通じたのですから。
朝顔、浴衣、花火、りんご飴。郷愁を感じるような優しく美しい夏の風景。その先に広がっているのは、何処までも切ない、ひと夏の思い出です。胸の中のささやかな恋心の行方を追う時、思わず涙がこぼれそうになります。初々しく、瑞々しく、純粋な恋のお話。切ない読後感は得がたいものがあります。
一夏の思い出ってどうして切ない展開とマッチするのでしょうね。それでも願いがかなったのであれば彼女は幸せだったのでしょう。
『夏祭り2023企画』 Best 3+ONE 募る想いを成就させたその衝動は、たとえ引き換えに命を縮めたとしてもそれ以上の価値があったはず。 衝動に抗って数ヶ月を生きるよりも絶対に良かったと思いたい。 彼女が幸せな気持ちのまま旅立てたのなら、切ないけれど僕は彼女を祝福したい。
物語の最初に描かれる朝顔の柄の浴衣。その花が暗示するような、切ない恋のお話しです。茅乃は今まで胸の奥に大事に育てている恋心があります。花火大会の日、思い人に誘われて茅乃はお祭りの会場に行くのです。夜空に美しい花を咲かせて儚く消えていく花火のように、消えていく茅乃。でもきっと彼女の顔は微笑んでいたに違いないと思うのです。
一生忘れない、忘れたくない夏の思い出。主人公の茅乃ちゃんの切なくて悲しくて優しい恋の物語です。短い物語の中で、茅乃ちゃんの想いがぎゅっとつまっているのです。夏祭り、デート、浴衣、花火。大好きな人と出かけたい。そんな純粋な気持ちが痛いほど心に届いてきます。ティッシュをご用意して、是非この夏の思い出として、みなさまと一緒にこの感情を共有したいです!
消えて欲しくない。いつまでも。君を、背負えるのなら。夏祭りの思い出を。切なく綴る物語です。※※※※※※※※※※※※※※※やっぱり。レビュー。下手ですねぇ。(笑)