その後
あれから俺は大学を卒業して、滝乃淵旅館へ就職をした。
慌ただしい毎日を送っているが、とても幸せだ。
「今日は家族連れのお客さんか……」
受付に置かれている予約帳には小山家と書かれている。
「透……」
「おう……おはよう……」
「お母さんは……?」
「買い出しに行ったよ……」
「そっか……」
優しく微笑んだ東は後ろから抱き付いてきた。
最近はずっとこんな調子だ。とても可愛い。
「さぁ……準備しないとな……」
「うん……」
滝乃淵旅館。
ここは寂れた田舎の山奥にある不思議な体験が出来る老舗旅館だ。
田舎の旅館で狐母娘と交流する話 田舎の人 @inaka0313
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