Friendship

Friendship

風が弾む未来がはしゃぐ公園でLINEを上からブロックしていく

ドロップ缶にはハッカだけが残されてどの一粒ももう愛せない

距離感のバグった友を切るたびに心のバグは自分と思う

友だちはその都度ちゃんと作れるしそれなりみんなを好きにもなるし

泣きながら別れるみんな好きだよと思ったり思われたりもして

流れ落ちる時間の速さもう誰も誰とも話したいとかがない

居る場所が変われば要る人も変わってかけないかけかえさない着信

昔よく仲間と飲んでた砂浜に一人で来ても感傷が無い

本当に心を失くしたようだもう咳をしてるのにわたしがいない

白黒の身体に碧い羽を持つカラスもさびしくて鳴くのかな

くり返すまた一歩目から始まってきちんと好きで好かれるように

三人で歩く夜中の産業道路酒を交わして馬鹿騒ぎする

居る場所はまた変わるけど今度こそこの友だちはと心に決める

半年が過ぎる頃には過去になる一年も経てばただの記憶で

「最近どう？元気でいる？」と気遣ってくれる言葉を未読で無視して

友だちを切ることなんとも思えない愛着もない　ひたすらさびしい

しにたいと思うどんなに好きでいても誰も大切に思えない

忘れない優しい言葉を書き留めてだけど誰にも教えずにいよう

生きようと思う生きられないと思うここまで必死で生きてきたから

星空を見上げるとふっと心臓が浮く際限なく涙が溢れる