小さな星のこんぺいとう

おかゆちゃん

第1話

小さな星のこんぺいとう


ある日、わたしはおばあちゃんから、ふしぎなこんぺいとを貰いました。

そのこんぺいとうがふしぎなこんぺいとうであることは、おばあちゃんとわたし以外、だあれも知りません。


透明のガラス瓶に、たくさん入った、色とりどりのこんぺいとう。1粒、口に放り込めば、ザクザクと音をたて、お砂糖の甘い味が広がります。


そんな、ふつうのこんぺいとうだと思っていたら、おばあちゃんは、わたしにだけ、こっそり、教えてくれたのです。


「このこんぺいとうを、夜の0時になったら、お月様に照らしてごらん。きっと、いいモノが見られるよ」


夜の0時。おばあちゃんの言ったとおり、こんぺいとうをお月様に照らしました。

すると、こんぺいとうは、輝き、まるで、星のように輝いたのです。


「わぁ!」

わたしは目をまるくして、こんぺいとうを瓶から出しました。


「あっ!いけない!」

わたしはおばあちゃんが、あとで言った言葉のつづきを思い出しました。

「だけどね、決してこんぺいとうを瓶から出しちゃあいけないよ。こんぺいとうが帰ってしまうからね」


こんぺいとうは瞬く間に、空に吸い込まれるようにして、飛んで行ってしまったのです!

「あのピンクの星は、もしかして、わたしのこんぺいとうかしら?」

それから、わたしは机に向かって日記を書きました。星の光が、いつもより明るいので、灯りはなにも要りません。


‪☆おしまい‪☆

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小さな星のこんぺいとう おかゆちゃん @okayudon

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