良質な映画を一本観たレベルの満足感

雨をテーマにしているお話。
ほとんどの人は、雨は嫌いだろう。
「仕事を頑張ってやっと帰れるのに雨かよ」という絶望を巧く書いています。
主人公も例に漏れず雨を殺そうとするくらいに嫌いな様子。
しかし、雨の日だけに現れる不思議な女性との交流が、忙しい日常を過ごしていく彼女にとっての癒しになっていて、読んでいて嬉しくなりました。
読んでいる途中、アニメ『ほっちざろっく』のオープニング曲『青春コンプレックス』にて「雨の日が好きだった。曇った顔が似合うから」という歌詞を思い出しました。
霜月さんは、後藤ひとりとセンスが似ているのかもしれません。
ラストも微笑ましかったです。