File.145 治療(妹視点)
冷たく暗い海の中にいるような感覚だった。そこにずっと囚われ続けている私は自分自身の行動を制御できないようだった。
どれだけ私が自分自身の体のことを制御しようとしても、体が拒否して命令を受け付けないのだ。
ただ、自分の目に見える光景は全て鮮明に見えるのだ。自分がしたい行動はすることが出来ないのにただひたすら時が流れ続ける…
そんな中で私を救おうとしてくれる人も居ない…整えていた髪はボサボサになり、以前まで仲良くしてくれていた人も離れて言ってしまった…
学校に行きたくないのになぜか、いつものルーティーンになっているのか行動してしまう…そしてある時、私の部屋に数人の男の人が入ってきた。
その人達は私のことについて何かを話した後、救急車を呼んだようだ。そして救急隊の人に何かを説明しているみたいだけど何も聞こえない…
そして私が次に目を覚ましたのは、病院のベットの上だった。私のそばには誰も居てくれない…
「はぁ…はぁ…」
私が目を覚ましたことに気づいたのか、看護師さんが私の顔を覗いてびっくりしていた。
「気づかれたんですね!!本当に良かったです!!」
「あの…ここは何処なんですか?」
「ここは病院です。様子が変だと通報を受けた人達が助けてくれたそうですよ!!良かったですね!!」
「そうなんですか?」
私部屋の扉を閉めてなかったっけ?覚えてないけど、たしか閉めていた気がするんだけど…
「閉めていた気がするんですけど…」
「あぁそう言えば、彼らに警察も聞いたんですけどそこのマンションのオーナー?の人に聞いてマスターキーで入ってきたらしいですよ。もちろん女性の方も一緒に入ってくれたらしいですけど。」
「そうなんですね…」
誰が来てくれたのかわからない…でも、見覚えがある人が居た気がする
私がそんな事を思っていると、病室の扉が開いた。
「すみません。彼女と話をさせてもらってもいいですか?」
「もちろんですよ。」
そう言って看護師さんは部屋を出ていってしまった。
「さて…何から話せば良いのかわかりませんが、とりあえずお久しぶりです。私のことを覚えていますか?」
「はい。確か弁護士さんですよね?」
「そうです。記憶とかは大丈夫ですか?曖昧な部分とかがあれば説明をしますので遠慮なく言ってください。」
「記憶の方は大丈夫です…ただ、弁護士さんはどうしてここに来てくれたんですか?」
「翔太からのお願いだったからです。貴方と話をしたいって言っていたから私は協力するまでです。」
「お兄ちゃんが!?私のことを嫌いじゃないの?」
「嫌いかどうかはともかく、翔太は君と話をして自分の過去を乗り越えたいと考えているのでしょう。貴方だって翔太君と話せるんですし、良いでしょう?」
「私のことを見て、おかしくなっちゃったりしない?前に私の事を見たら倒れちゃったんでしょ?」
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現在更新している作品は三作品ですが、何かしらの原因で更新できない日が続く可能性があります。その際は、『こいつなにか問題でも起こしたのか?』って感じで見守っててください。
若干眠い中で作成中なため、おかしいところがあったら、コメントにて教えていただけると幸いです…
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