File.133 謝罪④

足立君は部活をしに戻ったようだ…俺は隣りにいる教頭に話しかける…


「どうですか教頭先生…これが今の部活の実態ですよ?今すぐにでも改善したほうが良いんじゃないですか?このままだとまた問題が発生して追求されかねませんよ」


「たしかにそうだな…校長先生にも話してみるが、だめかもしれない…あの人は傲慢だから一度決めたら、絶対に直そうなんてしないはずだ…部活に先生がつかなくてもいいといったのは校長先生ですし…もしかしたら改善されることは今後もないかも知れません…」


「改善されない場合は本気で訴えますけど大丈夫ですか?この学校の名声はないようなものですけど、更に地の底に落ちますよ?それでも大丈夫でしたら無視していただいて構わないですけど、校長を降ろすくらいの覚悟を持っていただけないと…難しいかと思いますが…」


「そんなことは私も知っている…今ネットで一番炎上しているとまで言われている学校だぞ?正直今すぐにでも改善に着手しなければいけないが校長は、対策を講じることもない…だが、今ここで職を失うわけにはいかないんだよ…」


「どうして職に拘るんですか?確かに教頭という地位は並大抵の時間ではなることも出来ないでしょう…ですが、今この学校に身をおいて他の先生達と一緒に破滅するんですか?校長や学年主任と一緒に職を失いたいんですか?もし嫌だったら今すぐにでも行動をするべきです。」


「職を失いたくないのは、教頭という地位が惜しいというわけじゃないんだ…この学校出身と言うだけで今ではどの企業も取ってくれないだろう…ネットに出回る前の人間だったら信頼を積み重ねていれば問題なく仕事をもらえるだろうが、我々は他の職業につくのは不可能だ…」


「確かに大炎上していますもんね…ちなみに教頭先生に聞きますけど、今年度に入ってくる予定の子はどれだけいますか?」


「確か…現状は数人だけだ。その数人も多分嫌がらせ目的なんじゃないかと思っている…というか確信している。」


「むしろ嫌がらせ目的じゃなかったらびっくりしますよ…真剣にこの学校に入りたいって思ってる子は絶対に居ませんよ。」


「そうだよな…この一連の事件での一番の被害者は君だが、一年生には大きい迷惑をかけてしまったな…保護者にもどう説明すれば…」


「保護者にも今回のことは説明したんでしょう?説明していないというのはありえないと思うんですけど…本当にしていないんですか?」


「保護者一人ひとりと対面方式で説明をした。一年生の保護者を中心にして説明を行ったが、三年生の保護者には説明をしても理解してもらえなかった…当然の結果だ。これから大学進学がかかってくるのに、こんな事件のせいでそれが取り消される可能性すらあるんだから…」


「イジメなどは起きていませんよね?もし起きているなら新たな火種になりかねません…速やかに対処するべきです。」


「イジメの発生は確認されていない…我々の見えないところでやっているのか、それとも本当にやっていないのか…定かではないが、確認が取れ次第対処していこうと思う…」


「これからがんばってくださいね」


「どうして最期にアドバイスを…我々は君のことを理不尽に退学処分にしたんだぞ?恨まれてさされても文句は言えないと思うんだが…」


「俺があんたらを刺すメリットが何処に有る?刺したところで得られるメリットよりもデメリットのほうが大きすぎて、そんな判断には至らないさ」





第一、こいつら教員共の自宅の場所を知らないから襲うに襲えないしな?










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