File.121 元担任の後悔(+第三者視点)
私はこの学校に努めて数年が経つ教師だ。教師としても色々なことを任せられるくらいには成長することが出来たし、そろそろ他の学校に行くことになるかも知れないと思っていた。しかし、そこに思わぬ横槍が入ってきた。
校長先生と教頭先生が青ざめた顔をしながら歩いていたのを目撃してしまったのだ。思わず授業を一時中断して校長先生と教頭先生のところに行き、話を聞こうとしたら後ろから声をかけられた…
「久しぶりですね先生?」
そこには見覚えのあるような顔があった…確か名前は…
「菊池君?もしかして菊池くんなの?」
「そうですよ先生…俺のことを覚えていますよね?」
「覚えていますけど…どうしてこの学校に?」
「そんなの決まってるじゃないですか!!先生に謝罪をしてもらうためにこの学校に来たんですよ?できれば授業の中断を長引かせたくないのですぐにでも謝って欲しいんですけど…」
「私が貴方に謝罪するの?」
「そうですよ?貴方が俺にしてきたことを忘れたとは言わせませんよ?イジメのことを全て黙認してきた貴方のことを俺が忘れるとでも思ってましたか?」
「なんでそんなことを…」
「そんなこと?イジメのことを言ってますか?」
「なんでその事を覚えているのよ…」
「安心してくださいよ!!これから貴方のことを訴えようと思ってたんです!!でも、貴方の態度次第では配慮しようかな〜って思ってるんですよね」
「お願いだから考え直して!!訴えないで頂戴!!私にとって今がいちばん大切なんです!!」
「先生…自分で言ってて悲しくないの?自分が過去にしてきた事を訴えないでほしいって…頭どうかしてるんだろ?」
「やめて…お願いだから…私の人生を潰さないでよ」
「おいおい!!先生は俺の人生もめちゃくちゃにしかけたんだぞ?許されるわけ無いじゃないか」
「本当にあのときのことを、訴えたりするのはやめてください!!」
「だから、あんたの対応次第だって言ってるだろ!!校長と教頭は一応謝罪してくれたんだし、あんたも頭を下げることくらいはできるだろう?」
「うっ…それは…」
「どうして謝罪をしてくれないんですか?まさか当時のことを忘れたとか言いませんよね?」
「…」
「あんたさ…たかが数年前のことですよ?数年くらい前だったら印象に残りますよね?あっもしかして印象に残らないくらい、イジメのことを隠蔽してたりしてたんですか?」
「してない!!イジメのことを隠蔽なんてしてない!!」
「じゃあ思い出せますよね?それに、先生だったらもっと理性的に喋ってくださいよ。なにが『してない!!』ですよ…正直聞いて呆れますね?」
「…」
「だんまりですか?そんなことは、貴方が今見ているあの子供達だって出来ますよ?それなのに先生は謝罪できないんですか?」
「はい…」
「いや、はいじゃなくて俺は謝って欲しいだけなんですよ。流石に子どもたちの前で謝罪させるのは貴方が少しだけ可愛そうだな〜って思ったので、止めておきますよ」
彼はこんな風に思ってるんじゃないか…『本当は子どもたちの前で謝罪をさせても良かったんだけど…それだと子どもたちの教育に良くないかも知れないから止めておくとしよう!!』と…
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新規小説は結構いい感じです!!ぜひ読んでくださいね!!
上記三作品はどれも多少は結果を残していますから、楽しんで読んでいただけると思います!!
一番下の作品が最新作ですのでぜひ読んでください!!
深夜もよろしくお願いします!!
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