File.115 数年越しの再会
「お久しぶりですね覚えていますか先生?」
「え〜っと…名前を教えてもらえませんか?こちらの学校に来る前に去った人の名前は知らない方が多いので…」
「菊池ですよ覚えていませんか?」
「…」
「実習生としてきていましたよね?俺は覚えてますよ。確か結構良いところから来たんですよね?この学校はどうですか?」
「そこそこ楽しめてますよ…私から一つ質問してもいいですか?」
「どうぞ。できる限り答えますけど…答えられないようなものを質問した場合は黙るんで察してください。」
「分かりました。それじゃあ質問なんですけど、どうしてこの学校に来たんですか?できるだけ具体的に教えてほしいんですけど…」
「この学校に来た理由ですか…とりあえず応接室にいってください。あるきながら喋りましょう。」
「分かりました。」
俺と当時実習生の先生は一緒にあるき出した。応接室に校長や教頭も来てくれるらしいし、先に座って待っているのもありだろうな…
「それで、どうして俺がこの学校に来たのかですよね?それには深い理由があるんですよ〜」
「深い理由?」
「そうです。俺の話を聞いたことが無い貴方は知らないかも知れませんが、俺は以前いじめられてたんですよ。」
「イジメ?」
「そうですよ。貴方が実習生として入ってきたクラスありますよね?あの隣のクラスに俺はいました。」
「確かに菊池君って居た気がするな〜でもその時のことはあまり覚えて無くて…ごめんね?」
「先生が気にすることじゃないですよ。まぁそれは置いといて、俺のクラスの担任は当時新人教師だってのは知ってますか?」
「そうですね…ここに実習生として来た時、隣のクラスの先生は若かったのは覚えていますね…」
「そうですか…それじゃあ当時のことを少し交えながら説明しましょう。」
「長くなるんですか?それでしたら後ででも構いませんが…」
「大丈夫です。簡単にまとめてありますので。」
「それでしたらよろしくお願いします。」
「この件を語る上で、今回ここに来た理由をお答えしましょう。今回ここに来た理由は当時の担任、校長、教頭に謝ってもらうためです。」
「どういうことですか?校長や教頭を含めて謝ってもらうって…」
「知らないんですか?この学校は昔からイジメを放置する傾向があるんですよ。」
「えっ…」
「貴方も今年来たばかりだから知らないのかも知れませんけど、少なくとも俺がここに在籍している中で起きたイジメの数は指の数じゃ数えることが出来ません。それら全て校長や教頭に報告がいった段階で握りつぶされるんですよ。知ってましたか?」
「いえ…でも本当に…」
「疑いたくなるのは分かりますが、諦めてください。俺はこの学校のことを知っていますし、何よりいじめられていた当人ですからね…当時のことを誰よりも鮮明に覚えている自信がありますよ。」
「当時どうだったんですか?」
「酷いもんでしたよ。朝、登校してからずっと暴言をはかれたり、殴られたり蹴られたりして痛がっていても担任は放置するんです。親に言われるとめんどくさそうに対応していたのが今でも覚えていますね…」
「そうだったんですか…」
「貴方はまだ毒されてないみたいで良かったです。この学校は正直校長と教頭がおかしいので下の先生たちも全員おかしくなるんですよね…何をやるにしても、上から目線だったり、何処か差別的だったり…小学生だからって傷つかないとでも思っているんでしょうかね?」
「そうだったんですか…」
「ここの小学校って、ある意味高校よりも質悪いですよね?正直言って、思い出すだけでストレスになるんですよ。それにこの記事知っていますか?」
「これは確かうちの学校でやってる、進学して有名になったり、活躍したりしている人をまとめたやつですよね?それがどうかしているんですか?」
「俺、これ許可したつもり無いんですけど、どういうつもりなのか教えてもらおうと思って。まさか、俺がこういうものに関して首を突っ込まないとでも思ってるんですかね?」
「どうなんでしょう…」
「それと校長と教頭はいつになったら来るんですか?話そうにも話せないじゃないですか…」
「少し様子を見てきましょうか?」
「よろしくお願いします。俺はここに居ますが、何かあれば呼んでください。」
「それじゃあ一度様子を確認してきますね?多分5分くらいで戻ってくると思うので、よろしくお願いします。」
俺はソファーに腰を下げて、天井を見上げた…懐かしさもあるが、今は校長と教頭に謝罪をしてもらわないと…
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