エピローグ それから…

 

「…ご愁傷様です」

 美紗子が閻魔の秘書の天使になってから数十年が経過した。

「…ここは?」

「賽の河原です。

 閻魔秘書になった美紗子の前に一人の女性が現れた。

「私…」

「ええ、老衰でなくなりましたよ」

「…そう」

「ではご案内します」

 女性は最初無言でついてきたが、「あの」と声をかけた。

 

「私と、どこかで会いませんでした?」

 

「…ええ、お会いしてますよ、地原美津子さん?」

 

 賽の河原から、閻魔執務室まではまだ間がある。

 あの事故のあと、ここに来るまでの話を彼女から聞こう、美紗子はそう思った。 

 

  ~The End~

 

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えんま様のご近所さん 粟飯原勘一 @K-adashino

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