歌う人の横顔みつめて
蒼キるり
歌う人の横顔みつめて
喩えば爪を見るだけで湧いてくるものがあるのがいい人生よ
さあさあなたも見てばかりじゃなくて共に歌ってみましょこちらで
横たわり歌う横顔見つめる夜 世界こんなに綺麗だったか
自惚れろ溺れろ他にない人生一度きりよ戯けて終われ
ベール引き裂け不条理を殴れお前の人生はお前のものだ
痛い痛くないどっちもほんとで嘘つくられたものばかり不明
己の弱さ嫌悪してきたけど本当に嫌悪すべきは弱さか
別にそんなにわたしが気に入らないわけじゃないのむかつくのは他
世界を変えたいなんて嘯くほんとは勝手に変われと願って
例えばスマホひとつで命断てるなら多分人類片手で足る
一度全部捨てさせろお前の許しが何故必要か忘れたよ
生き延びる術をもらう前から捨てたと言われるを理不尽と呼ぶ
足が痛いね生きてるからねいつか痛まない世界こいよ頼む
琴線に柔らかに触れてあなたも私ばかり不公平でしょ
薔薇にまみれた世界どこかにありますか考えるだけで救い
たわわに実るそれ私の手に生涯に一度はくるものですか
憎きひと抱きしめることもできるのが自由よ人に触れたくて
滑らかな手ですねそのままでいてね刺はきっとあなたに似合わない
いつか苺畑走って手に抱えきれない幸せ摘んでいこ
素肌に触れるもの全部すきなものにしたい後悔したくないの
歌う人の横顔みつめて 蒼キるり @ruri-aoki
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