第6話 隣の席

とうとう、受験の合否発表の日になった。

俺と涼香は二人で大学に向かった。


「受かってなかったらどうしよ……」


「そんな心配するなって。きっと受かってるよ」


そんなことを言いつつも、内心では超絶不安だった。


「見るの怖いから代わりに見てくれない?」


「え、まあいいけど」


まずは俺の番号、次に涼香の番号。


「あった」


「え、あった……?」


「うん。二人ともあったよ」


「はあ〜、良かったあ……」


無事、同じ大学に通えることになった。


それからしばらくすると涼香がアイドルを引退することが発表された。


そして俺と涼香は正式に付き合うことになった。

アイドルを辞め一般人となった涼香は、しがらみから抜け出したかのように、今まで以上にリラックスした様子だった。


その後、大学に入学すると涼香はよりベタベタしてくるようになった。恥ずかしいからやめろと言っても目をうるうるさせたがらせがんでくる。まるで犬みたいだ。ただそんな日常が楽しかった。


同じ学部だから授業も同じな訳だが、いつも俺の隣に座っている涼香はイヤホンをつけたりスマホを弄りながら授業に参加している。


結局、真面目な訳ではなく不真面目なだけだった。

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隣の席の不真面目な女子が実はアイドルだった 朝輝夜空 @Sky_sora_0121

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