生命の始まりと終わりを結ぶ歌

 全てを知っているのにわたしは満たされないの。どうして満たされないの? 分からない。せっかく世界を手中に収めたのに、世界はわたしのものなのに。


 だめだ。これではない。


 もっと違うものを書かなければ。


 生命の始まりと終わりを結ぶ歌のような。


 アラバスターのような君に触れたい。君がどうして泣いているのか、わたしは知っている。


 君は世界に君臨した。そうすれば分かると確信していたからだ。だが、それは失策だ。そんなことでは理解できないよ。


 違う。これではない。


 許せ、アギト。

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