恋をわからせられる
そんな日々も過ぎ去り、いつしかクリスマスになった。
モイラは、当日は家族と過ごすとしてイヴはわたしと過ごしたいと言ってきた。
もはや断る理由もなかったので了承する。
互いに、というかこちらはさせられたのだがサンタのコスプレで。
「あはは、サンタさんの衣裳似合ってるよざこ大人さん♥ あたしのもいいでしょミニスカサンタ♥ ざこ大人さんは女子小学生のミニスカート姿大好きだもんねぇ♥」
定番のようになったやりとりをして、わたしの家のクリスマスツリー隣で、クリスマスケーキの乗ったテーブルを挟む。
「こうしてると、誕生会のとき思い出すね♥ 今日はどんなプレゼント交換になるのかな♥ あたしは、あの時あげれなかったものあげたいなあって思ってるんだけど♥ やだあ、ミモラの初めてとか期待してる?♥ さぁて、どうかな。恋人同士ならクリスマスってそういうイベントになっちゃってるとこもあるからねぇ♥」
まもなく、互いに自分の分のケーキを食べ始める。少しして、
「そうだ、またケーキ食べさせたげるよ。はいあーん♥ うんうん上手に食べれまちたね、えらいえらい♥ はい間接キス♥ わたしにもちょうだい。あーん♥ おいしいけどあれぇ、あたしのほっぺにクリームくっつけなくていいの?♥ ヘンタイなざこ大人さんは白いの顔にぶっかけられた女子小学生見てまた興奮するかと思ったんだけどなあ♥」
そんなやり取りをしながらケーキを平らげると、モイラは隣へにじり寄って来た。
「さぁて。前に質問した答え、聞かせてもらおっかなぁ♥ よく、くっさぁいドラマで、命をかけて君を守るとか言うけどさ♥ 違法だったらあきらめる可能性残した大人同士の恋愛なんて、ホントのとこはどうかわかんないよねぇ♥ 法律より価値が下な愛が、命の価値より上なわけないもん♥」
唐突に、彼女は唇を重ねてきた。
長く短い時間を挟んで、やがて顔を離す。
背が低いので、上から緩い胸元が見えていた。意図的か、ミニスカも捲れて内側が見えている。
「……ちゅ、ぱはぁ♥ だらしないなぁ。大人の癖に唇にクリームついてたから、なめちゃった♥ どうしよっか? エッチでわるぅいロリコンなざこ大人さんは、この先もしちゃうのかなぁ?♥」
この問いへの回答は、あなた次第だ。
それを聞いたモイラは、上目遣いで目を細め、八重歯が覗くいつものいやらしい笑みで囁いた。
「やっぱりざこだね、ざこ大人さん。好きだよ♥」
メスガキに恋をわからせ『られる』 碧美安紗奈 @aoasa
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