エンディング

なんやかんやと、最後のロイス事故に笑ったりしながらエンディングについて相談する一同

そして、物語の締めが始まった


GM:まずは立花のエンディングです。

   あの事件を終えてほんの少し後。後始末に追われている立花の元に、同じく後始末の書類を纏めているみくりが近づいてくる。


   「立花さん、天音ちゃんが持ち帰った桐坂の資料の中から、その、私的な手紙が……立花さんに向けて。UGNの接収対象ではないのでどうしようか迷ったのですけれど」


立花:「フーン……えっ桐坂?麻生じゃなくて桐坂から???」

   戸惑いながらも受け取って封を切ります


GM:内容は簡潔なものだった。


   天音が気を失っている間に書いたものだが、どうやらこれが君の手に届いたという事は僕が消えて彼女が残ったという事だ。もしそうでないのなら忘れてくれ

   さて、敵の君に頼むのも妙な話だが、僕と彼女は両立できない。故に、この話をするのならば君しかない

   僕の娘を頼んだ。幸せにしてくれとか、守ってくれとか、そこまでの傲慢は言わないが。せめて僕の分身である事で不憫な目を見ないようにしてやってほしい

   それだけが僕が未来に望む事だ


立花:「……トカゲ野郎、今更父親気取りかよ……ハァー…」

   と目元をもみほぐしながら天井を仰ぐ。

   「ンなもん、頼まれるまでもねえってんだ。もうウチの姪っ子もてぇなもんだからな」


   「ミクちゃん、あの教会、UGNの防衛網の中に組み込もうって話。進めといてよ。ハンコ勝手に押しといていいからさ」


GM:「了解しました……ふふ、そういうと思って草案は既に纏めてあります」

   ほんのすこし穏やかに微笑んで、それから険しく

   「麻生が消えて、きっと新しいFHがこの街に派遣されるでしょう。彼の言葉を借りるなら『ヒーローごっこ』をさせられていた今までよりも……容赦のない相手かも知れませんね」


立花:「さすがミクちゃん仕事が早い!愛してる!」

   だらけきった顔になったのも一瞬のことで、立花は顔を引き締める

   「ま、何が来たってなんとかするさ。なんたってうちのチームは最強だからな」

   と、いつかに撮った支部の集合写真を誇らしげに見ながら言います。


   「それよりも問題は……」

   顔をひそめて


   「事務要員の補充を申請しねぇとなぁ……」支部長室に所狭しと積まれた資料の山を眺めながらとほほと笑いました




GM:次は双葉のエンディングです

   UGN本部――ひいてはあなたが普段過ごしている街に戻ろうと帰り道の手配を使用としていた時。霧谷から予定外の連絡があります。スマホでぴろろろ鳴ってる


双葉:「はい、こちら赤口です」


GM:「はい、こちら霧谷です……まずはお疲れ様でした、赤口さん。あなたは想定通りの戦果を挙げてくれました」

   彼の声には焦りがある。どうにも穏やかではないらしい

   「……しかし、まだそこに留まって頂く必要があるかもしれません」


双葉:「……私は大丈夫ですが…………何があったのです?」

   いつもより険しめな声で答えましょう


GM:「麻生哲治の作った組織形態はそれなりに優秀であったようです。それを利用するように……FHエージェントがその街を根城にしようとしている。その支部の戦力を増強するべきなのですが、あなた以外に回せる人員がいないのです。大きな仕事になってしまうかもしれませんが……」


双葉:「いえ、大丈夫です。私自身に何ができるか分かりませんが、一葉は力となるでしょう。指示に従い、一葉と共にこの支部に残留いたします」


GM:「あなたに頼んでいるんですよ、双葉さん」その言葉が無駄であるとは霧谷は思っていない。双葉に届くように、同じように繰り返す「それではよろしくお願いします、『弱き者ゆえに力を分ける(フラジャイル・フラジール)』」


一葉(従者):「え、なに? おじさんなの? 双葉変わりなさいよ。おじさーん。UGN特性着ぐるみ送ってくれてありがとうね!」


GM:「あぁ、一葉さんも双葉さんに協力してあげてくださいね。また何かあればいい品を送りますよ」最後は少し崩したように


   「表の身分などについては……まぁ、また相談しましょうか。まずは真砂支部長に今回の件を報告して頂ければと」――その言葉を最後に通話が切られる。双葉は知らない、この支部に配属されて初めての仕事が大量の書類を片付ける手助けだということを

   この支部で彼女は、新たな仲間を得られるのだろうか。全てはこれからである





立花:念願の補充事務要員が加入したぞ! 福利厚生はバッチリだ!(激務だけど


直人:志木は基本的に実家と大学とUGNの業務で板挟みで割と忙しいので書類までは手が回らない


双葉:「そういえばここピュアブリード多いですよね。何か理由あるんですか? 私もソラリスに適性があると言われてますがちょっとした傷薬とか出せるぐらいでほとんどピュアブリードと変わらないのですけど」


立花:「心がピュアなの。おじさん見たらわかるっしょ?」


双葉:「あ、そういうのはいいんで。それと此処、会計が間違っています」


一葉(従者):「双葉頑張ってねぇー」


双葉:「……」




GM:それでは次は志木だな。何かシチュの希望などは?


直人:せっかくですし隣の支部出しますか! 今回の件のお礼に菓子折り持っていきます。


GM:では、なんか強そうな支部長が志木を迎えるよ。こそこそ様子をうかがっている女の子の姿も志木は勿論捉えている


支部長「よう、志木。ご苦労だったな、立花のケツ拭くのも楽じゃねぇだろ」


――――――――

恋する隣の支部のツインテ女の子、合間を縫った会話の際に生まれたキャラである

――――――――


直人:「はは、むしろ俺の方がりっさんにはお世話になってるんで。ソロの俺がしょっぱいのは貴方もよく知るところかと」


   「だからせめて、こういうお礼参りとかの些事くらいはやらないとな、と。どうぞ、簡単なものですいませんが、ケーキとカヌレです。味は保証しますよ」

   と菓子折りを渡す


GM:「はっ、優秀な部下で何よりだ。だが、そうだな……それを受け取るのは俺じゃなくてだな」

   ちらりと支部長が後ろを見ると、びくりとツインテールが跳ねる。

   おずおずと出てきたツインテールちゃんが支部長に軽く背を叩かれて前に出るよ


   支部長「今回実際に動いたのはこいつの方だ。ほら」

   ツインテ「ひゃっ、ひゃい! その、志木先輩に教えられたとおりにっ! 情報収集、しただけでっ!」


直人:「あ、そうなんですか。……ありがとう、キミのおかげで助かったよ。情けない先輩だけど、これからも手を貸してくれると嬉しい」

   「訓練時代と同じように、キミが好きなブッシュ・ド・ノエルも作ってきたよ。ちょっと大きく作りすぎたけど、本部のバロールの人の力を借りてかなり持つようにはなってるから安心して」

   と、にっこり笑う。ボディタッチはなし


GM:ツインテ「あっ、あの、あ、ありがとぅ、ございます……」ぺこぺこ。顔を直視できない


   支部長「ご機嫌取りにもそつがねぇ、いやぁやっぱりお前は優秀だよ……優秀ついでに、もひとつ頼まれちゃくれねぇか?」


直人:「頼み、ですか? 俺にできることなら構いませんが……戦力にはなれませんよ?」


GM:支部長「いや、頼みたいのはどっちかっつーと情報の方だ。お前の弟子に頼らなくちゃならんほど」

   ツインテの頭をわしわしと撫でて

   「ここはそういうのに弱いからな。立花には後で正式に話を通しておくが……お前んとこの街に根付こうとしているFH、出来るだけ事前に対策しときたい。張る網の強度は強い方が良いからな」


直人:「──なるほど」


   すっと目を細め、思案顔。


   「そういうことならお安いご用ですよ。微力ながらお力添えさせていただきます。優秀な弟子に、不肖の師匠が良いところを見せられる数少ない機会ですしね」


GM:ツインテ「あわわわ不肖とかそんなそんな訳なくてじゃなくてその一緒に戦えてうれしいって言うかあのあのあの」


   言葉が形にならない部下の頭をまた乱暴に撫でる支部長

   「OK、よろしく頼むぜ。精々世界の平和の為に気張ろうじゃねぇか」


直人:世界平和、という言葉に苦笑する。「天音さんや桐坂の野郎と違って、それに手を伸ばせるほどの器ではないんですけどね。俺としては近くの日常を守れればそれでいいんですが……まぁ、頑張らせていただきますよ」


GM:世界を裏切り、己の為に全てを踏み躙ろうとした男を超えて――ただの人間を自称する男は、人間という枠組みを守るために。新たな戦いへと身を投じていく




直人:どこで志木はこんな妙なタラシムーヴをするキャラになったのだろう

   たぶん芸術:料理で1dの癖に9とか出したせいだな……




GM:いえーい! ではラストが天音だ! シチュの指定などは?


天音:最後になんかしら敵の気配を感じられればなぁと!



GM:ほう、謎の敵でも出しておくか……


   それでは天音。麻生哲治を退けたあなたはいつも通りの日常を送っていた。違う所と言えば、ほんの少し頭がよくなったような……今まで蓋をしていた桐坂の記憶の扉が開いた影響か、今までにない何かバッチリとした感触がある


   そうして今日も教会で子ども達と遊んで、送り届けて。確か、事件の始まりもこんな日だったな――と思いながら道を歩いていると


   「よう」

   唐突に、なれなれしく。言葉と殺意が叩き付けられた


天音:「……あーら? 随分な挨拶じゃない?」と、気配を敏感に感じ、同じく敵意で返す。


GM:「クッソ生意気な女だなぁ……ま、それもそうか。桐坂のおっさんも礼儀知らずだったかんなぁ」

   耳ほじりながら自然体で、しかし威圧感がある。目の前の男は恐らくジャームだろう


天音:「礼儀に欠ける態度を取ったのはそっちでしょ……それで、おしゃべりに来たわけじゃないんでしょう?」

   と言いながら、腕を変質させますよ


GM:「お喋りで済むかはお前次第だよ……ま、シンプルに言うとだ。お前、桐坂将なんだろ? なんでそっちにいるんだ? FHの裏切り者(ダブルクロス)なんざ気取ってないで戻ってこいよ。おら、尻尾振ってさ、犬みてぇに戻ってこい。ぎゃはは」

   男は銃を抜く。いつの間にかワーディングは張られており人払いは済んでいる


天音:では

   「バッカじゃないの?」

   そう言いきり、完全獣化。

   その姿はいつもの天音の完全獣化。その腕は機械的ではなく、悪魔のように鋭利な物。

   「私は天音──『涼良木天音』。この街を、世界の平和を守るヒーローの一人よ」

   天音の口から出た世界平和と言い言葉、いつかのような桐坂の言葉ではなく、天音の口から出た言葉。


GM:この場所での天音と謎の男の戦いは痛み分けに終わる。一つの戦いが終わろうと世界から争いの種が尽きる事はない

   けれど天音は進んでいく。仲間がそこにいて、確かな意志を受け取ったから




天音:桐坂将と涼良木天音は別人だ。歩んだ道も繋いだ絆も重なる事はない。だが、一つ重なる事があるとすれば、それは────


   「さって、今日も世界平和の為にいっちょ頑張りますか!!」


   世界平和────ラブアンドピースを願う心。それぐらいだ。





   ダブルクロス the 3rd edition 『Be The One』

   シナリオクリア!

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ダブルクロスリプレイ『Be The One』 nikomi @uma0143

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