人は何の為に生きるのだろう?
どうせいつか死ぬと分かっているのなら、努力なんざするだけ無駄じゃないのか?
そんな疑問に正答を示してくれる青春学園小説。
人は無垢なままでは生きていけません。いつの日か現実の残酷さに直面し、自分が世界の中心ではない事を思い知らされるもの。世界が自分の方などを向いていない事にウンザリさせられるものなのです。
でも、たとえそうだとしても、本当にこの世の全てが貴方にソッポを向いているのでしょうか? ほんの小さな切っ掛けで世界は、人生は一変するのでは?
これは一つの出会いから世界が色で染まる物語。
感動と涙をお求めでしたら、是非。
全力を尽くした人生には、きっと何かが残るから。
ちょっと周りからは浮いてしまう。常に満たされない心を持て余している少年。
理不尽な運命に見舞われ、それでも気丈に笑顔を見せる少女。
そんな二人が、ある出来事をきっかけに秘密を共有し、惹かれ合っていきます。
二人を語るのに、欠かせないのが『グラフィティ・アート(落書き)』
過去と現在、二つの時間軸が『グラフィティ』を巡って、交わりながら進んでいきます。
その中で、少年と少女は、かけがえのないお互いの存在意外を認識し。そして、すばらしい友情も得て、青春を謳歌します。
少年と少女の世界は、次第に彩りを得て幸せになっていくかに見えますが、ときおり少女の表情に翳りが差し、そして……。
少女は、その想いを『グラフィティ』に込め、少年もまた……
涙無しでは読めない、切なくも悲しい物語。
でも、その奥には美しくも純粋な愛と、少女の幸せと少年の未来が詰まっています。
最後の最後で、全てが救われた。
そんな気持ちにさせられました。
この感動は、最後まで読まないと味わえません。ぜひ、読んでみてください。
※注)後半は、ほぼ確実に泣けますので、誰かに涙を見られたくない人は周りにご注意ください。