事件1-1

気持ち悪い……

僕は今事件が起きた現場に来ている。

「うぷっまた吐き気が」

「これくらい慣れないと」

「そうですよ」

2人は平気そうな顔をしながら被害者を指す。

「佐々川さん!不謹慎ですよ!」

「こら!ちゃんと先輩と言いなさい!!全くもう!」

佐々川,顔を膨らませながら言う

「それより捜査を進めますよ」

「遠藤は真面目だねー。とは言っても顔が被害者が誰か判別できなくない?」

そう、この被害者の顔は何か鋭利なもので引っ掻いた跡があるのだ。

「それに被害者はこの公園の木につられていたんですよね」

「それについては俺が答えるぞ」

僕達は後ろを振り向いた。

「やぁ!宮崎刑事!」

「てめぇら勝手に出てきやがって」

「出動要請が出たんだ恨むなら上層部を恨みな」

佐々川は笑いながら言う。

宮崎刑事…聞いたことがある。どんな事件をも解決するらしいが調査が横暴で少し問題児な刑事と…

「てめぇ今失礼なこと考えなかったか?」

「いえ!なんでも!」

それでもこの人感だけはいいんだよなぁー

はぁ…本当に解決ができるのだろうか

僕は被害者の方に目をやった。今回の事件を含めると彼女で3の被害者となる。

彼女の顔はまるで泣いているかのように目から血が溢れており綺麗なワンピースにまでその血は付着してあった。見れば見るほど無惨な姿である。そして体中には何かの花が添えられていた。

「鑑定結果が出ました」

「被害者は青柳夏江あおやぎなつえさん(23)。死因はナイフによるショック死。死因推定時刻は昨夜の午後11時から今朝の午前1時の間です。」

遠藤が慣れた様子で言う

「さすが遠藤!それじゃ次は…」

「そこまでだ」

宮崎が止めに入る

「だからさ僕達も呼ばれて来たんだって!」

「この事件はあくまで俺達の担当だ。つまりてめぇらの捜査を許可するのは俺が決める権利があんだよ」

横暴だ…やはり噂通りの刑事である。

「つぅわけでおめぇらはとっとと地下に帰れ!!」



場所は地下施設。

結局あの後、半ば強引に僕らは帰されてしまった。

「くそー宮崎の野郎」

「いつも僕達の事を邪魔して」

「ブツブツブツブツ」

佐々川先輩はぶつぶつと宮崎刑事の悪口を言っいる。

確かにそうだ。僕らはただ出動要請が出たから行ったのにあんな風に言われる筋合いはない。僕にとって最初の事件なのに最悪だ。

「お二人ともそう宮崎刑事の悪口を言っても何も解決しませんよ!」

そう言いながら遠藤はファイルを持ってやって来た。

「大体、宮崎刑事がこの事件の担当になった時点で私達が解決できないのは、はっきりしていましたし」

「それはそうだけどさぁ〜」

「というわけで私達は私達のやり方で解決しましょう」

ここの

「それじゃ新戸部さんも」

そう言うと遠藤は僕にファイルを渡した。

僕はファイルの中を見た

「これって…」

「そうです。この事件の内容をまとめたファイルですよ」

最初に起こった事件から最近のまで事細かく書かれている。僕は少し引いた。

「これ…全部…1人で?」

「そんなわけないですよ。少しだけ他の人にも手伝ってもらいました」

他の人。僕はこの言葉を聞いてこの2人以外にも人がいることを再確認した。

「まずはこの事件の整理をしましょう」

「最初の事件が起こったのは今から1ヶ月前の3月22日。被害者は加藤藤司かとうとうじさん(25)。死因はナイフによるショック死。顔にはナイフで引き裂かれており、本人と断定するのは難しい状況でした」

僕はその時の写真を見た。

確かにこの人の顔はナイフで引き裂かれてあった。しかし先程見た彼女とは違いまるで笑っているように口元や目が避けていた。そしてこの人にもまた、植物が置かれていた。

「第二の事件が起こったのはそれから2週間後の4月8日。被害者は秋山杏あきやまきょうさん(20)。死因はナイフによるショック死。こちらもまた顔を引き裂かれておりました。しかしこの事件は他の2つの事件と比べて違う点があります。それは凶器のナイフが胸に刺さっていたこと。また遺体の状況を調べた所何ヶ所か殴られている跡が発見されました」

僕は写真を見る

やはりこの人にも花が添えられいる。顔はまるで怒っているかのように見えた。しかも顔面が全部血だらけだったので余計に…

それにしても

「この植物は一体なんでしょうね」

「調べた所これは100均などで売られるドライフラワーですね。ハボタン、ホウセンカそして朝顔の順で現場に置かれておりました」

「花ね…」

佐々川が呟く。

「とりあえず2人とも頑張ってねー僕少し外に出るから」

「えっちょ!」

「よろしくー」

そう言うと佐々川が出て行った。

この人もこの人で横暴だ。

それにしても花か…これは重要なヒントになりそうだ。

「全く先輩は…それより私達はこの事件の調査をしますよ!!」

「調査って一体どうするのさ!」

「実は被害者達は事件が起きる前、とある場所に行っていたそうですよ」

「絶対関係ありそうな情報じゃん!それでその場所は?」

「それは…」





















「霊園です」




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       調査ファイル

{第1の事件}

日時 3月22日

被害者 加藤藤司

死因 ナイフによるショック死

その他 

・被害者の顔はまるで笑っているかのように引き裂かれていた。

・添えられていた花は、ハボタン 


{第2の事件}

日時 4月8日

被害者 秋山杏

死因 ナイフによるショック死

その他

・被害者の顔は血だらけになっており目がつりあがるように裂かれていた。

・体中に殴られた跡が数ヶ所見受けられた。

・ナイフが胸に刺さっていた。

・添えられていた花は、ホウセンカ


{第3の事件}

日時 4月9日

被害者 青柳夏江

死因 ナイフによるショック死

その他

・現在確認されている中で1番新しい。

・被害者の顔は目から血が流れておりワンピースにまでその血は付着してあった。

・添えられていた花は、朝顔

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マーダー達の事件簿 福之助 @4689-hukunosuke

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