登場人物の解説(進学組編)

◇ウェズン・アプリコット

 スピカたちの同級生の女の子。3回生女子寮の寮長を務めており、「ローゼンバーグの再来」の言われる在学生最強の魔法使い。

 純白のショートヘアーで内巻き。よほど感情が乱れない限り常に笑顔を絶やしません。


 決して交友関係を疎かにしているわけではありませんが、その能力から同級生から一目置かれており、対等な関係かというと疑問符が付きます。


 編入生にも分け隔てなく接しており、スピカにとって「お姉さん」的存在となっていました。一方でアトリアからは超えるべき目標として認識されますが、直接対決では圧倒的力で彼女をねじ伏せています。


 火・水・風・雷・土の全属性を高度なレベルで扱え、呪文詠唱速度は同級生を遥かに凌駕するレベルにあります。


 ただ、物語後半で彼女の能力の一部は禁止薬物「エリクシル」による増強と判明します。努力をしつつもなかなか結果の伴わなかった彼女に悪魔が囁いた結果、クスリに手を染めてしまいました。


 ――とはいえ、実戦的な動きや状況判断能力は薬物に関係なくウェズン自身の能力。そして、終盤のラナンキュラス戦で彼女が語ったように、魔力に関してもクスリによる強化のみで手に入るような次元ではありませんでした。


 エリクシルを手渡した上級生シリウスとの出会いがもう少し遅ければ、彼女は自身の才能を信じることができたのかもしれません。


 長期間の薬物摂取により、体調に異常をきたしています。学校側には「療養」の名目でしばらくの間、休学をすることになりました。




◇シャウラ・ステイメン

 スピカたちの同級生の女の子。茶色のストレートの髪を肩のあたりまで伸ばしています。少しきつめの顔立ちですが、美人です。

 編入生の魔法使いに絡み「模擬戦」と称して、戦いを挑んできます。セントラルの学生であることに強い誇りをもっており、一見すると「飛び入り」にみえる編入生の存在が納得いかないようです。


 得意の属性は「水・氷」。成績はウェズンに次ぐものを常に残しており、非常に優秀。特に魔法の応用力に優れており、トリッキーな戦い方ができます。


 スピカのことをずっと「スピカ・コン・トレイル」とフルネームで呼んでおり、逆に同級生の多くを呼び捨てするようになったスピカも彼女は「シャウラ」と呼んでいます。

 シャウラが馴れ合いを嫌っているのか、お互いに微妙に距離感があるのか、むずかしい関係にあるようです。


 同級生のゼフィラとは同性でありながら恋人関係にあります。ただ、同級生にそれは隠しています。




◇ゼフィラ・ハミルトン

 スピカたちの同級生の女の子。銀髪のポニーテルに褐色肌、一人称「オレ」のボーイッシュな子です。

 拳闘の心得があり、運動神経も非常にいいため、魔法使いでありながら機動的な戦い方を得意としています。得意な属性は火。勘が鋭く、戦闘中の分析・判断力も優秀です。


 駅馬車の馭者に色仕掛けをしたり、人の寝床に潜り込んだり、露出の多い服を着たりと……、なにかと野性的な雰囲気を漂わせています。


 魔法学校での交友関係が非常に広いのも特徴のひとつです。同級生のシャウラとは恋人関係にあります。


 スピカを呼ぶときは「スピカスピカー」と繰り返すことが多いです。スピカがセントラルを退学した後も、真っ先に遊びにいく約束をとりつけたりと友情に熱い子のようです。




◇サイサリー・アシオン

 スピカたちの同級生の男の子。濃い茶髪のくせ毛で顔全体を包むような髪形をしています。土属性の魔法を得意としています。スピカたち編入生の技量を最初は疑っており甘く見ていますが、それゆえにベラトリクスの「実戦的戦術」に敗北します。


 しかし、後にベラトリクスとは校内で行動を共にする友人となっております。味方や敵の戦力分析、それに応じた戦略の組み立てが非常に上手く、指揮官向きのタイプと言えるかもしれません。勝利条件を意識して行動する知略家です。


 本編未登場ですが2人の姉がおり、彼女たちの影響から非常に女性を気遣う紳士的な性格をしています。


 魔法学校は女子生徒の割合が多く、サイサリーは少ない男子生徒の中ではルックスも良く、成績も非常に優秀なのでモテるようですが今のところ特別な関係の女性はいないようです。

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閃く星は空を翔ける 武尾さぬき @chloe-valence

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