ロック・ザ・宋江

これは、それなりに才能はあるが天才ではないと自認する主人公が、いびつな天才たちといぶし銀の秀才たちを集めてロックで音楽業界の天下取りを目指す物語。

バンドのメンバーが揃うのは「第46話 傷だらけの彼女」にて。
それを読んだとき「ああ、これは『水滸伝』だ」と感じてしまいました。
108星じゃなくて、たった6人だけど。

それまでに、主人公が音楽業界で成り上がるために策をめぐらす様子から『パリピ孔明』を思い出したりもしてたんですが、この話を読んで、こいつは「天才」である「孔明」じゃない、むしろ自分の理想のために泥臭く仲間を集め、仲間に心服される男「宋江」だなと思ったんですよ。

一芸特化ながら音楽的な天才である一方、社会性に欠損を抱えるいびつな天才少女たちと、生活のために一度は夢をあきらめた熟練のオッサン、そしてメジャーデビュー目前にして今までの仲間ではトップを取れないと気づき、主人公たちに未来を見た秀才を引き連れ、目指すは音楽業界の天下取り。
そのターゲットは、日本音楽業界のトップスターたる天才歌姫。彼女は何やら主人公とも因縁浅からぬ様子。

宋江は高俅打倒を果たせませんでしたが、果たして主人公とその仲間たちは見事に天才歌姫を討ち取ることができるのか!?

それは、正にこれから語られるであろう物語。今が読み出すチャンスです。ぜひご覧ください!!


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