第6話 百合
熱を出した。傷口もなかなか塞がらない。皐は時折、苦痛の声を出す。「もうダメなのか」と、
「火焔様……」
「
「
「皐っ! ダメだ! 死ぬな!」
「火焔様の笑顔が……とても好きです……だから……
「
――涙が枯れるまで泣いた
――泣いても皐は戻って来ないというのに
皐の
――空は青い。幾度となく皐と過ごした夏はもう帰って来ない。私の想いは届かぬまま
――それでもいつも通りの夏はやってくる
――青空の下、私は今日も皐の墓の前で手を合わせる
[おわり]
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夢幻 とろり。 @towanosakura
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