Part5 : キミと二人きりのお泊まり会。その2
「ん〜! さっぱりしたぁー!」
「着替え貸してくれてありがとね。ふふっ。やっぱりキミの体大きいね、スウェットのズボン、ブカブカだよ〜」
「ふふふっ。でもなんか不思議だね。キミのところのシャワーはスッキリする感じがするの」
「え。同じマンションなんだから、シャワーも同じ?」
「んー、まぁ、そうかもしれないんだけど……」
「なんでかな。キミのところのシャワーを使うと、こう、新鮮っていうか……」
「まるで、どこかの旅館とか、ホテルに来たって感じになるの」
「そう……それでなんか居心地がいいっていうか……」
「え? プリンはアメニティじゃない?」
「し、知ってるよそれぐらい! お水! 冷えたお水が飲みたかっただけだからっ!」
「もぉ、隙あらばそうやってすぐ……コップ、これ借りるね? そうしたら……はぁ〜、冷蔵庫の風気持ちぃ〜」
「うん。お水もキンキンに冷えてる。それじゃあ、コップに氷とお水を入れて……」
「んぐ……んぐ……んっ」
「ふぅ……」
「っ……ふふっ。どうしたの? そんなに見惚れちゃって」
「もしかして、お姉さんがお水飲むところ、ちょっと色っぽかった?」
「……へぇー、そうなんだ。うんうん、そっかそっかぁー」
「素直に言えたキミにはご褒美として、頭をなでなでしてあげましょ〜」
「ほーら、恥ずかしがらないで? 逃げちゃだーめ。ちゃんとソファーに座って?」
「ふふふっ。良くできました。そんなキミには、文ちゃんポイント一点をあげちゃいます♪」
「それじゃあ、キミの頭を……」
「なでなで、なでなで♪」
「ふふっ。どうしたの? 顔逸らしちゃって。恥ずかしいの?」
「ね、顔真っ赤だよ?」
「ふふっ。キミって本当に可愛いなぁ〜。もしかして、それって私にだけにしか見せてくれない表情だったりするの?」
「……っていうか、私にしか、見せられないよね?」
「ふふっ♪ あはは♪ もっと、キミのいろんな表情見たくなっちゃった」
「この前の保健室では、途中で用事が入っちゃたけど……今日はキミの部屋で、キミと二人っきりのお泊まり……」
「この前の保健室みたいに、周りの目も、声も、用事も。全部気にする必要はないわけだし……」
「学校じゃできないことも、いっぱい……シ放題だね」
「ふふっ♪ ちょっと期待しちゃった? ……うん、そっか。実は、私もちょっとだけ、ドキドキってしてきちゃったかも」
「ふふっ。それじゃあ、学校じゃできなくて、ここでならできること、始めて行こっか?」
「そうだな〜。まずは……ふふっ。キミの耳かき……から始めて行こっか♪」
「っと、その前に綿棒と、耳かき棒とティッシュを持って……」
「は〜い、準び完了〜♪ そうしたら、キミの隣に失礼して……」
「ん? なんでって……それは……」
「膝枕しないと、耳かき、できないよ?」
「ふふっ。こんな弱〜く話しかけてるだけなのに、びくってしちゃうキミのお耳、この綿棒と耳かき棒で、ゴソゴソってしたら、どうなっちゃうんだろうね?」
「ふふっ。ちょっと期待しちゃってるでしょ? ほ〜ら、ゆっくり体、倒して」
「うん、良くできました。文ちゃんポイントさらに一点♪ 」
「そうしたら、最初は右耳からだね。顔をちょっと向こう側に向けてもらって……あ……ふふふっ。ね、真っ暗なテレビに映ってる私とキミ、見える?」
「こうして見てるとなんか……本当に付き合ってるみたいだね」
「ふふっ。それじゃゆっくり、行くよ?」
「まずは、お耳の耳たぶをつまんで……」
「ふにふに、ふにふに」
「ふふっ♪ 普段、こういうことされないから、なんか不思議な感覚でしょ?」
「ふにふに、ふにふに」
「こうやって、お耳がほぐれてきたら、次は耳かき棒で、お耳の入り口の周りを……」
「こそこそ、こそこそ」
「ふふふっ。これ気持ちいい?」
「それじゃ、もっと続けてみよっか♪」
「こそこそ、こそこそ、こそっ」
「こそこそ、こそこそ、こそっ」
「こそっ。こそっ」
「ふふふっ♪ ね、キミいくらなんでも感じすぎじゃない?」
「そんなに動かれたら、耳かきできないでしょ?」
「……ふふっ。それじゃ、奥の方も……って、へぇー、意外ときれい。もしかして普段よく、耳掃除してるの?」
「そっか、キミ綺麗好きだもんね。それじゃ、綿棒でちょっと擦る程度にしておこっか?」
「え? やめないのかって? 辞めるわけないじゃん、だって……」
「こうやってキミの、可愛い表情が見られるんだもん」
「ふふっ。それじゃ早速、綿棒で……」
「ゴソゴソ、ゴソゴソ」
「奥から手前に……」
「ゴソゴソ、ゴソゴソ」
「ふふふっ。どう? 気持ちいい?」
「……って、言わなくても、キミのこと見てれば分かるけどね♪」
「それじゃ、最後に棒の反対側の梵天で……」
「さわさわ〜」
「…ふふっ……んっ」
「ふぅーっ……ふぅーっ……」
「えへへ、びっくりした? キミ、お耳に息吹きかけられるの好きでしょ?」
「はい、そしたら次は反対側だよ。体、こっちに向けて?」
「……ん、どうしたの? こっち向いてくれないと、耳かきできないよ?」
「え? 恥ずかしい?」
「えー、いつものことじゃん。ハグしたり、キス……したり……」
「っ! べ、別に私は恥ずかしがってないし!」
「ほらいいから、早くこっち向く!」
「もう……本当にキミは……」
「そうしたら、こっちも始めるね? さっきと同じく……耳たぶを……」
「ふにふに、ふにふに」
「ふにふに、ふにふに」
「耳がほぐれてきたら……入り口の部分を」
「こそこそ、こそこそ」
「ふふっ。こっちも敏感なんだね」
「それじゃ、ちょっと刺激を変えて……穴の周りを耳かき棒で……」
「くる……くる。くるくる」
「ふふっ。どう? 気持ちいい?」
「くるくる、くるくる」
「くるくる、くるくる……」
「あはは♪ そんなに体に力入っちゃって……そろそろ、もどかしいかな?」
「そっか、それじゃ、奥の方もやっていくね」
「ゴソゴソ、ゴソゴソ」
「ゴソゴソ……ゴソゴソ」
「ふふっ。ゴソゴソ……ゴソゴソ……」
「ゴソッ。ゴソッ」
「最後に梵天を……さわさわ、さわさわ……」
「ふぅーっ……んっ、ふぅー……」
「ふふっ。もう一回……ふぅーっ」
「はーい。終わりだよ」
「……ん? どうしたの? なんか目がとろーんって、しちゃってるけど……」
「え、眠い?」
「そっか、そうだよね。もうこんな時間だもんね」
「んー、でもここ、ソファーだし……ね、ちょっと頑張れる?」
「うん。とりあえず寝室まで行こっか? ほら、ゆっくり立ち上がって」
「そうしたら、手、握って?」
「うん。そうしたら、寝室まで案内するね」
「ゆっくり転ばないように……ふふっ。なんか不思議だね」
「いつもはキミが手を引いて、私をエスコートしてくれるのに。今は私がキミのことを引っ張ってる」
「こうしてる間だけは、なんだか私の方がお姉さんみたいだね」
「……って、違う違う……私の方がキミよりも年上であって、それは変わらない事実で……」
「まぁ、何はともあれ……ほら、もう少しで寝室だよ? よっくりドアを開けて……」
「薄暗いから、足元気をつけて? うん。そうしたらゆっくり」
「って、きゃあっ!」
「……も、もう。いきなりびっくりするじゃん……急に私ごと、ベッドに倒れ込むなんて……」
「もう、そんなので怪我とかしたらどうするの? それにキミは体が資本なんだから怪我なんかしたら、やりたいことできなくなっちゃうでしょ……」
「……え? 私とこういうことがしたかったの?」
「…………」
「……えっち」
「って、言ってる側からキミは……もう、仕方ないんだから……」
「ね、ちょっとあ頭浮かせて。うん、そう。キミの頭の下に私の腕を入れて」
「そうしたらキミの頭を、ぎゅーっ」
「ふふっ。どう? 私の心臓の音、聞こえる?」
「ほら。キミも体を横にしてみて? そうした方がもっと、もぉ〜っと、体密着できるよ?」
「そうそう。ふふっ。キミの心臓の音、早いね」
「ね、本当はもう、眠くないんじゃないの? だって、こんなに心臓がどくどく、どくどくって」
「……ふふっ。キミにはお見通しかぁ」
「……私も、心臓が早いの」
「どくどくって、全力で走ったみたいに。でも、苦しいとかじゃなくて、なんか……」
「キミとこうして、抱き合っていたいって」
「そう思えば思うほど、心地いいの」
「ねぇ、キミはどう? 私と、もっとこうしてたい?」
「……うん。そっか」
「それじゃ、今日はお互いに抱き枕だね」
「キミは私専用の」
「そして、私はキミ専用の……ね?」
「ふふっ♪ なんか、こういう言い方すると、ちょっとえっちだね」
「ふぁぁ〜っん……」
「あはは、ごめんね。なんだか私も眠くなってきちゃったみたい」
「……今日はキミとのお泊まり会、楽しかったなぁ」
「一緒にお昼ご飯作って、キミと映画見て」
「そして、こうやって同じベッドで二人っきり」
「……え。……あはは。そうだね」
「また、お泊まり会しよっか」
「うん……えへへ。ありがと」
「ほら、キミももう眠いでしょ? 我慢しなくて大丈夫だよ?」
「うん……ほら。お休みなさい」
「え? ……うん。ふふふっ」
「うん……そっか、それじゃ……」
「……んっ」
「……えへへ。まだキミとのキス、ちょっと恥ずかしいかも」
「うん……ありがと、私も大好きだよ」
「それじゃ、お休み」
「また明日……」
文ちゃん先生と秘密の補習授業。 あげもち @saku24919
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