立葵 蕾の螺旋駆け上る 頂咲くは映る梅雨明け

  立葵たちあおい つぼみ螺旋らせん 駆け上る

  頂咲くは 映る梅雨明け




 タチアオイは2メートル近くにもなる花茎かけいから花を咲かせる。花が咲くのは初夏――梅雨の始まりの頃。


 蕾のタワーは下から花が咲いてゆく。まるで妖精か何かが螺旋のタワーを駆け上って花を咲かせているかのよう。


 そして、その何かはてっぺんにある蕾に花を咲かせる。その頃の季節は晩夏。最後に開花したタチアオイの花が見る景色は、梅雨明け頃の夏空なのだ。

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第1回カクヨム短歌・俳句コンテスト短歌の部 八咫空 朱穏 @Sunon_Yatazora

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