健全!?おとな!?

秀夫との関係が終わってしばらくしたころ、SNSで知り合った同じ高1の女の子と友達になった。

彼女の名前は真由美、SNSで知り合った男性とお茶や食事をしてお小遣いを稼いでいた。

俗に言う「パパ活」だ。

パパ活の中でもお茶や食事までは「健全」、そして最後までしてしまうのを「おとな」と言う。

真由美は「健全」を繰り返し、お小遣いを稼いでいた。

真由美は奈菜子を健全の仲間に誘った。

一人より二人のほうが安心だからだ。

お金を払わない人、会ってから体の関係を求めてくる人など、いろいろ経験したからだ。

真由美は一人で対処できる自信もあったが、二人ならより安全だし、二人で募集すれば会える機会も増えると考えたからだ。

奈菜子はお金にも興味があったので、真由美とパパ活を始めることにした。

バイトの合間にSNSや出会い系サイトで募集を始めた。

奈菜子にとってパパ活は楽しかった。

奈菜子が6歳の時に、大好きだったお父さんが病気で亡くなっている。

その後奈菜子は本好きの内向女の子に成長してたが、亡くなったお父さんに近い年恰好のパパ活男性と会話してると、信じられないほど饒舌になった。

よく喋り、よく笑った。

特に相手が細身だと、良い娘に見られたかった。

亡くなった奈菜子のお父さんも細身だったからだ。

そんな奈菜子の人気はうなぎのぼりとなり、奈菜子と会いたがるパパ活男は急増した。

始めは真由美とパパ活男の3人で会っていたが、連絡先を交換したパパ活男は必ず「次回は二人で会いたい。」と言ってきた。

真由美に悪いと思い最初の頃は連絡先をブロックしてたが、お父さんに似た細身のイケメンだと奈菜子は断り切れず、パパ活男と食事をするようになっていった。

そして奈菜子と二人で食事をしたパパ活男は必ず食事の後を要求してきた。

高校1年の奈菜子との体の関係を迫ってくるのだ。

もともとお父さん似のタイプの男と会っていたので、奈菜子は時間に余裕があれば要求を受け入れた。

ますます奈菜子の人気は上昇し、真由美と一緒にパパ活する時間が無くなってしまった。

不審に思った真由美は、

「パパ活する時間がないってどうゆうことなの?」

と奈菜子に聞いた。

最初、奈菜子は「バイトが忙しい。」と言ってたが、誤魔化しきれずパパ活男と二人で会って、食事とエッチしていることを白状した。

それを聞いて真由美は、

「別に良いけど、エッチしたら別にお金貰ってるの?」

と聞いた。

「たまにくれる人もいるけど、ほとんど貰ってないよ。会ってるのタイプの人だし、最近エッチも気持ちいいし…」

と奈菜子が答えると、

「ダメじゃない!エッチしたらちゃんとお金貰わないと!私たちピチピチのJKだよ!そんなことしたらJKの価値下がるじゃない!」

と怒り出した。

「大人するんだったら、ちゃんと大人の条件で募集しないとだめだよ。私が大人の募集作ってあげるからスマホ貸して!」

と言って、奈菜子のスマホを受け取ると、パパ活男の連絡先を全て削除して、出会い系サイトとSNSに大人の募集を作った。

「大人の交際ならゴム有ホ別3!これがJKの最低ラインだよ!」

と言いながら、強引に今までの健全の募集を大人の募集に変更した。

「私は大人しないから一緒にパパ活出来ないけど、JKブランドの価値下げるよりマシよ。」

セフレになろうと思っていたパパ活男もいたので、連絡先の削除は奈菜子にとって凄く残念だった。

奈菜子は、こんな金額で会ってくれる人いるのか心配だったが、やりとりの中で奈菜子が高1だと知るとパパ活男達は飛びつくように奈菜子に会おうとした。

真由美の言う通りJKブランドは絶大だった。

奈菜子は、時間があれば大人の交際の募集を繰り返した。

いろんな男性とエッチすることが楽しくて堪らなかったからだ。

ほとんど一度きりの関係だったがそれも奈菜子に快感を与えた。

奈菜子と会ったパパ活男は、皆もう一度奈菜子に会いたがった。

パパ活男が、何度も会いたいと連絡してくることが奈菜子に言いようのない喜びを与えた。

最後にはパパ活男の連絡先をブロックして終わるのだが、男性に求められることが堪らなく嬉しかったのだ。

それにパパ活男の中にはセフレにしたいほど好みの男性もいた。

「JKの価値下がるから、SNSで会ったヤツとお金無しのエッチしたら絶対にダメだよ。」

と由美子がうるさかったので、最高でも会うのは2回までと決めていた。

好みでないパパ活男とは二度と会おうと思わなかったが、好みの男で体の相性が良ければ、3回目以降はお金欲しいと言えないと奈菜子は感じたからだ。

出会い系サイトやSNSの募集には「先払い」と明記しているが、相手が好みの男だと奈菜子は先払いして欲しいと言えないままベッドに入ることもあった。

「エッチも気持ちいいし、細身のイケメンに先払いして欲しいと言えない…」

そんな時は事後に払ってもらうようにしてた。

求められる喜び、SEXの快感に酔いしれ、奈菜子はすかり大人の交際に依存するようになってしまった。

約束を守らない、体の相性が合わない、気持ち悪いなど、最低なパパ活男もいたが、求められる喜びやSEXの快感が奈菜子の心を支配した。

奈菜子の生活にパパ活の大人の交際は必要不可欠なものとなった。

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奈菜子 予約の取れない風俗嬢 五鬼丸 @vonobo

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