第30話

 冒険者ギルドに着くと、厳つい冒険者達が俺の方を見つめていた。いや、俺ではなく俺の後ろにいる妖精の華のメンバーを見ているのか。

 受付に行くと、ヒナノさんが怖い顔をして俺を睨んでいた。いや、後ろの三人組をみているのか?



「あ、あの~。ヒナノさんに相談したい事がありまして•••••••。実は~••••」


 ヒナノさんは、黙ったまま俺の話を聞いていた。


「はぁ~。話はわかりました。妖精の華の皆様には色々とお話がありますので後ほど別室に来て頂きますね!」


ヒナノさんは、ものすごく笑顔だったが俺は鳥肌がたった。

横をみると、シーラもソーイもカールも三人して恐怖の顔をしていた。



「そ、それで、俺としてはスキルの事もあってパーティーに入るつもりはなかったんだけど、この三人にはバレちゃってるし、どうしようかなって感じなんです。」



「私としては、色々と言いたい事はありますがギルドとしてはハルトさんには自重して欲しいので妖精の華の皆さんとパーティーを組むと言うのはいい案だと思います。彼女達でしたら実力も確かですが、1度仮パーティーを組んでみるのがいいと思いますね。」


 やっぱり、ヒナノさんに相談して良かった。仮パーティーについて聞いてみると本パーティーを組む前にお互いの実力や何が出来て何が出来ないのかなどをお互いに見極めるための期間を設けるシステムらしい。

 たしかに、仮システムは有り難いと思ったので早速仮パーティーを組む事にした。


一ヶ月間、ダンジョンにも潜ってお互いに親睦の深めようという事になり、中級ダンジョン行く事になり各自で準備をして明日出発する事にした。







次の日、門の場所で待っていると彼女達は大荷物でやってきた。



「す、すごい荷物だな•••••。」



「一ヶ月、ダンジョンに潜るので食料やテントなど色々と準備してきました!」



なるほど、一般的常識というのを俺は忘れてしまっていたみたいだ。

きっと、そんな俺の為にヒナノさんは仮パーティーを組んで一般的常識を思い出させようとしてくれたんだよな!



「荷物、重そうだから俺が•••••」


仮とはいえ、今は俺の仲間なのはかわりがないんだから、封印していたを今こそを出すべきじゃないのか!



「君たちには、これを貸すよ!ほれ~♫」


俺が、三人に渡したのは俺が作った最高傑作の時間停止機能付きマジックバックである。売ることも出来ないのでしまったままになっていたのだ。

渡したマジックバックの説明をすると3人とも固まってしまったので、復活するまで待つと急に叫びだしたのだった。



「「「えええーーーーーー」」」

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追放されたけどスキル「ガチャ&???」が覚醒したので旅に出ます! はるひな @mai3025

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