第29話

 烈火の剣の話が終わり俺はギルドから出て街の中をぶらぶらすることにした。



「そろそろ、旅に出るのもいいかもしれないな。」


 そんな俺の呟きを聞いていた3人の冒険者がいた。その3人の冒険者は、とてつもなく焦っていたがそんな事を俺は知る由もなかった。


冒険者ギルドに行くと、冒険者達がざわざわとしていたが俺はそれを無視をして受付に行くと突然後ろから話しかけられた。



「あ、あ、あの!!」


 俺に話しかけて来たのは、三人組の女性冒険者だった。


「うん?俺に何かようかな?君たちは、冒険者かな?」


三人組の女性冒険者達は、緊張しているような感じがしたが、俺に緊張しているって言うよりも男性冒険者に緊張している感じがする。


「あ、えっと、あの、Sランクおめでとうございます!」


 赤髪のショートの人が突然、「おめでとうございます」って労いの言葉をくれた。


「えっ?あ、ありがとう?ところで、君たちは誰かな?」


 もともと、俺には女性冒険者とのつながりが一切ないのだ。

況してやこんな美人な冒険者達なんて関わりがあるはずがない。



「私達、妖精の華っていうパーティーを組んでいます!以前からハルトさんの事が気になっていて見ていたんです!」


 どうやら、俺が烈火の剣にいた頃から俺の働きぶりを見ていて尊敬してくれていたらしい。

 話を聞くと妖精の華というパーティーで活動していて、なんとAランクという高ランクパーティーだった。

リーダーは、最初に声をかけてきた赤髪ショートで剣士のシーラで他の二人は青髪ロングの魔導師ソーイ、金髪ショートのアサシンのカールである。


「あ~、何か恥ずかしいな••••••。それで?俺に何かようかな?」


 俺の質問に答えたのはシーラではなく、アサシンのカールだった。


「あの!Sランクのハルトさんにお願いがあります!どうか、私達のパーティーに入って下さい!」


 おっと~、予想外の答えに思わず固まってしまった。

彼女達は、何故か俺のユニークスキルについても知っていた。どうやらたまたまスキルを使っているところを目撃していたらしい。


「えっ?俺が君達のパーティーに入るってこと?い、いや~、俺なんかよりもっといい人いるんじゃない?それに•••男だし••••ね?」


 やんわりと断りを入れたが、三人とも何言ってるの?見たいな感じで首を傾ける。



「私達じゃ、ハルトさんの邪魔にしならないかもしれませんがどうしてもハルトさんが欲しいんです!」


 魔導師のソーイが、俺の手を握ってきた。

俺は、とりあえずギルドに行ってヒナノさんに相談することにしよう。

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